南とみなみ
――いきなりですが、名前のみなみは漫画『タッチ』のヒロイン、浅倉南に由来するとお聞きしたのですが……本当ですか?
はい、本当です……というか、母からそう聞いています(笑)。字画を調べて平仮名のみなみにしたと。私自身もやわらかい感じのある平仮名のみなみの方が好きなので、すごく気に入っています。
――ということは、小学生の時新体操を始められたのもその影響ですか?
自分からやりたい!と言い出した記憶はないので、それもきっと母ですね(笑)。ただ、漫画の南ちゃんは新体操界期待の新星として注目を浴びますが、私は才能もなかったし、小学生の6年間でやめてしまったので、南ちゃんとはレベルが違います(笑)。
――でも『S-PARK』で披露したリボンの演技は見事でした。
そう言われると余計に恥ずかしいです。10年ぶりくらいになるのかな? 本当に久しぶりにリボンを持ったんですが……これがまた見事なくらい出来なくて。全然リボンが回らない。これくらいは出来るだろうと思っていた半分も体が動かなくて、最後は腕が上がらなくなってしまいました。
――この後リボン以外のボールやフープ、クラブに挑戦する予定は?
ないです、ないです! 怖すぎてとても無理です。
――新体操以外にもやっていたスポーツは?
小学校4年の時にフィギュアスケートを始めて、卒業後にアメリカに行ったんですがそこでも少しだけ習っていましたし、学校の友達ともよく滑っていました。
――スケートが盛んだったんですね。
私が行ったのはペンシルバニア州ピッツバーグの近くなんですが、そこでは文化としてスケートが根付いている感じでしたね。
「週末、何する?」「スケートに行こうよ」「行こう! 行こう!!」
という会話がそこら中で交わされていて。大人から子どもまで、みんながスケートを楽しんでいる街でした。
――フィギュアスケートができる佐久間さんはヒーローだった?
そんなことはないです(笑)。競技の世界で頑張ろうという気持ちはなく、ただただ趣味でやっていたので、そんなに上手でもないですし、皆と遊んで楽しんでいました。
――今『S-PARK』で取材されているアスリートのみなさんも、きっとそういう道を辿ってこられたんでしょうね。
世界を舞台に戦っていらっしゃるアスリートの方とはレベルが違いすぎて…銀河系の端と端くらいの差がありますが、最初の一歩……できないことを一生懸命に練習して、それが出来た瞬間の楽しさ、それを“すごい!”と褒められた時の嬉しさを味わうことができたのは、私にとっては宝物です。