「圧倒的に足りないのは国内投資である」
日本再興に向けた現状認識と重なる「徹底した投資による『強い経済』の構築と物価上昇に負けない賃金上昇の実現」においては、まず「我が国としても、『責任ある積極財政』という考え方の下、これまでにない大胆かつ柔軟な発想で、内外一体の思い切った政策を打ち出すことによって、足元の経済状況に的確に対応しつつ、経済成長を実現する必要がある」と説明。
そして、「圧倒的に足りないのは国内投資である。優先して取り組むべき17の戦略分野を中心に、様々なリスクを最小化する『危機管理投資』、先端技術を花開かせる『成長投資』の促進に徹底的なてこ入れをしなければならない」と指摘している。
日本経済の原動力になるのは「企業」であるとし、その前向きな行動変容を促すには政府自身も行動を変えていかなければならないとした上で、複数年度にわたる予算・税制措置へのコミットメントや投資、イノベーションを促進する需要の創出・拡大に取り組んでいくことが重要と説明。
日本の財・サービスが選択される「信頼できる経済圏」を構築することにより、国際秩序が大きく揺らぎ、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中でも、「強い経済」を実現していかなければならない、と提言する。
「労働市場改革」を進めていくべき
供給力の強化に向けた複数年度にわたるコミットメントに関しては、通常の歳出とは別に予見可能性をもって実施できるよう「新たな投資枠」を創設すべきであると指摘。
経済安全保障上、特に重要な分野の投資などについては、複数年度で財源を確保した上で「別枠」で管理する政策スキームを検討する必要があるとしている。
また、償還財源の裏付けのある「つなぎ国債」の発行によって先行的な資金調達を可能としたものについては、債務残高対GDP比やPB(プライマリーバランス)などの指標において経費および財源の金額を除いて別枠で管理すべきである、と踏み込んでいる。
日本経済が直面する労働供給制約においては、「人材なくして投資は実現しない」という観点から、人材の結集を図るべく官民連携の投資を担う人への持続的な賃上げを含む投資、産業人材の育成、それらを支える働き方改革の総点検を含む「労働市場改革」を進めていくべきとする。
すでに首相は「裁量労働制」拡大に向けた検討を政府内で加速するよう指示しており、労使による議論が今後白熱していくことになりそうだ。













