一強政権に漂う不安

自民党は先の衆院総選挙で選挙前の198から118も議席を増やし、316と飛躍的に勢力を広げた。おかげで高市早苗政権は衆議院議員の絶対安定多数にあたる3分の2どころか、連立相手の日本維新の会を合わせると与党で4分の3という絶対的な議席を得る結果になる。議席獲得数で見ると、自民党史上はもとより終戦後の単独政党として最も多い。

選挙結果が高市旋風かどうかはさておき、内閣支持率もずっと高い。共同通信の6月の世論調査で61.3%から55.8%へと5.5ポイント下げた以外、さほどの変化がない。

高市内閣の発足以来最も低い数字を弾いてきた毎日新聞でさえ、5月の50%から51%とむしろ上向いている。陰では「50%を割ると急落するのではないか」(内閣官房の官僚)という声もあるが、自民党議員からの表立った政策批判はほとんど聞こえてこない。

では高市政権で大丈夫かといえば、政官界はそう感じていない。食料品の消費税減税しかり、皇室典範や個人情報保護法の改正しかり、強引な国会運営が目立つ。

それだけに政権の危うさがつきまとい、仮に高市政権が倒れた場合、誰が次を担うか、という話題も尽きない。現総務大臣の林芳正は、真っ先にその名が挙がる実力議員の一人だ。高市評を尋ねた。

林芳正総務大臣 撮影/内藤サトル
林芳正総務大臣 撮影/内藤サトル
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「今に限らず、これまでの政権は常に様々な評価がなされてきました。政府と党の関係でいえば、政高党低だとか、あるいは逆に党高政低だとか。安倍晋三政権、石破茂政権のときもさまざまに言われてきましたが、私は岸田文雄政権の後半(2023年12月に官房長官に就任)から官邸にいたので、なかなか肌で党内の雰囲気を感じることができていません。

党の部会などに加わっていれば現状についてもう少し話ができますが、今も閣僚として閣議で総理の隣に座っていますからね」

柔らかい口調で自嘲気味にこう切り出した。