“ツッコミ”を絵本にするという挑戦
――まずは絵本を刊行することになった経緯から聞かせてください。
松井ケムリ(以下同) 単独ライブを開催するにあたって何か新しいことに挑戦しようという話の中で、スタッフさんから「絵本はどうですか?」と提案してもらったんです。自分では考えたこともなかったですけど、「めちゃくちゃいいな」と思いました。
人間が生きていて、絵本を出すタイミングなんてなかなかないじゃないですか。だから良い機会だな、と。(昨年誕生した)自分の子どもに読み聞かせられる絵本を作れたら素敵だなと思って、描かせてもらいました。
――お子さんはもうすぐ1歳になられる頃ですが、普段から読み聞かせされているんですか?
結構してます。意外と好き嫌いがはっきりありますね。楽しい絵本は自分でもページをめくろうとしてきて。ただ、まだ1歳なんで、うちの子が読むような絵本は大人からすると全然意味わかんないです。「きらきら……」とか読み聞かせてます。
――1歳向けだとそうですよね。『ちがうちがう』の対象年齢はもう少し上も入ると思いますが、作るにあたってどういうものが子どもたちにウケるのか研究はされましたか?
いろいろ読みましたね。『パンどろぼう』(柴田ケイコ/KADOKAWA)とか『大ピンチずかん』(鈴木のりたけ/小学館)とか「ノンタン」シリーズ(キヨノサチコ/偕成社)とか。あと、「100かいだてのいえ」シリーズ(岩井俊雄/偕成社)という縦に開く絵本があって、これも面白かったです。
今まで気づいてなかったんですけど、絵本って大人が声に出して読み上げることを前提に作られてるんですよね。字がまだ読めない子もいるから、ページの絵と字の内容が一致してなくていいんですよ。
そのページの絵には描かれていない次の展開が文字で書いてあっても、それを読みながら次をめくればいいようにもなってる。そこは一般書と明確に違うところで、面白いなと思いました。
――たしかに、大人向けの本とは全然構造が違いますね。
それと絵本をいろいろ読んでみて、子どもが自分で何か言えるような本が人気なんだと思いました。たとえば「100かいだて」シリーズにはタワー状の建物が描かれていて、その中でいろんな人がいろんなことをしてるんですよ。
それを見て子どもは「あ! ◯◯してる!」って自分で気づいて騒げるじゃないですか。そういうふうに、描かれているものに自ら興味を持てる仕組みが大事なんでしょうね。













