慢性的な高血糖が、内臓を「細胞レベルで」変化させる
反対に「インスリンのはたらきを弱めると寿命が延びる」という現象が、線虫やハエ、マウスなど様々な生き物では見つかっています。これは、インスリンが少ない状態のほうが、細胞がゆっくり使われ、長持ちする可能性を示しています。
人間でも、空腹時のインスリン値が高い人や、インスリンが効きにくくなっている人(効きにくさを補うため、インスリンの分泌量はむしろ増えます)は、心臓病や認知機能の低下、さらには死亡率が高い傾向があることが報告されています。
インスリンが「出すぎる状態」が長く続くことは、老化に関係している可能性が高いのです。
ランチを取った後に眠くなる、食事の後にだるい、頭痛がする、満腹にならないといった、「糖質疲労」を感じていながら、糖質を減らす食べ方にまだ取り組まれておらず、食後高血糖が続く状態は、細胞や臓器に変化を起こします。
「食後眠い」とか「ランチの後にボーッとする」といった「糖質疲労」がいわば感覚的なものである一方で、「糖質老化」とは、そんな食後高血糖が長く続くことによる、細胞や臓器の悪しき変化とお考えください。
食後高血糖状態が慢性的になると、からだの中では「糖化×酸化」により糖質老化が始まります。
糖質より脂質を有効活用する「脂質起動」ができていない人も──書籍『脂質起動』に、糖質疲労を解消する食べ方の詳細を書きました──これから糖質老化が本格化する恐れがあります。
糖尿病(2型)も糖質老化によって生じるものと言えるかもしれません。実際、日本人では、糖尿病の患者さんの平均寿命は、そうでない人と比べて男性で約7年、女性で約10年短いと言われています。それだけ老化が早いと言えるのです。













