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風俗はなぜ沼なのか?
青田洋子さん(44歳、仮名)は21歳から約20年、ヘルス、デリヘル、ソープランドと様々な風俗店を経験してきた。だが5年前の2018年12月に乳がんが発覚。その翌年に右胸の全摘出手術を行った。その後、抗がん剤治療を経て昨年からマッサージチェーン店で正社員として働いている。
「実は病気に気づいたきっかけはお客さんでした。5年以上、私を指名して下さっていたお客さんで、私の胸に触れた時に“なんか右側だけ硬いシコリみたいなものがあるぞ”と教えて下さったんです。言われるまでまったく自覚がありませんでした。
セカンドオピニオンで乳がんのステージ2だと言われ、検査の結果、脇の下にも転移していたことから右の乳房と乳頭を全摘出することに。抗がん剤治療を経て2019年10月からマッサージ店で働いてます」
そもそも風俗で働き始めたときには目的があり、それを達成したらやめるつもりだったと言う。
「高校卒業後はアルバイトしながら実家暮らししてたんです。でも一人暮らしがしたくなって最短でお金を貯めるために始めたのがヘルス。当時流行ってたドラマ『池袋ウエストゲートパーク』で矢沢心さんがピンサロ嬢を演じていて、勝手に風俗に親近感があって抵抗はなくて。
最初はお金が貯まったらやめようと思ったのに…結局、20年もズルズル(笑)。ある意味、風俗は沼ですね」
すぐやめるつもりが約20年、風俗で働き続けた青田さん。風俗はなぜ沼なのか?
「風俗で働けるのは20代までかなと思ってた。でも30代になってもそこそこ需要があって、まだイケる、まだイケるってやめるタイミングを失うんです。そこそこお金も稼げるから、好きな物や服に散財したり。もちろん風俗の仕事にやりがいを見い出し、様々な風俗の壁を乗り越えることに夢中になってる自分もいたから続いたんですけど」