2023年のビールかけ秘話

牛窪 

もう、日本一になった2023年のことはいろいろ伺いたいことだらけなんですが、まずは「Vamos!」(スペイン語で「さぁ行こう!」)の秘密についてお伺いしたいと思います。

この年、8月3日中日戦の試合前円陣で、声出し役の原口さんが最後に「バモス!」と叫んだあと、チームは破竹の10連勝したんですよね。また、9月に再び原口さんが声出しを担当すると、なんと無敗の11連勝を飾り、見事リーグ優勝を決めました。

まさに、この掛け声がチームの結束を固めたと思います。今回の本でも「シャウティング効果」として、叫びの力を紹介しているんですけど、「バモス!」の誕生秘話としては、当時チームのマスコット的な存在だった、ミエちゃん(23~24年にチームメイトだったミエセス選手)の母国語、スペイン語の影響なんですか?

原口 以前からスペイン語を話す選手は入団していたのでバモスという言葉を耳にする機会が多かったけど、ミエちゃんのキャラがものすごくよかったのもあって、その年は選手間のコミュニケーションでバモスがよく使われてました。

それで声出しのときに(バモスという言葉が)自然と出てきたんですよ。

トークイベントでは「六甲おろし」を合唱する一幕も (撮影/集英社オンライン編集部)
トークイベントでは「六甲おろし」を合唱する一幕も (撮影/集英社オンライン編集部)
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牛窪 連勝中は毎日のように原口さんが声出しを担当したわけですが、そろそろ負けちゃうんじゃないかというプレッシャーはなかったんですか?

原口 それよりも円陣でしゃべることがなくなって(笑)。僕がやるとわかってるから若手は(試合前の)シートノックをノビノビやってるのに、僕はシートノック中から何しゃべろうと悩んでた。そっちのプレッシャーはありました。

牛窪 そういえば、森下(翔太)選手が連続して声出ししてた時も「もうネタがない」と言って悩んでました。大変そうですね(苦笑)。

それと2023年の優勝と原口さんといえば、日本一を決めた日のビールかけでの「パインアメ(アレ)」の被り物ですよね。

原口 リーグ優勝が近づくにつれて、何かやりたいなと。僕が所属してる事務所の先輩の赤星(憲広)さんも、2005年のビールかけでまぁまぁ派手な格好(レイザーラモンHGのコスプレ)をされてたんで、僕もやるしかないとパインアメをつくってる会社(パイン株式会社)に連絡を取りました。そしたら、広報の方が家でお母さんと手作りしてくれたんですよ。

牛窪 えー! そうだったんですか⁉

原口 ビールかけ後にその被り物にサインとコメントを書いて本社に送ったので、たぶん今も飾ってくれてると思います。

牛窪 また、リーグ優勝のあとにチームのみんなが着用していたバモスTシャツも、原口さんが別で発注していたそうですね。

原口 優勝が決まる日にたまたま完成品があがってきました。朝にトレーニングルームでみんなに配って写真を撮って、そのままビールかけにも着ていけた。いろんな偶然が重なったおかげです。

牛窪 ずいぶん準備がいいなと思ったんですが、たまたまだったんですね。やっぱり原口さんは持ってますね!