第9話は集中治療室から一般病棟へ引っ越すお話です。

集中治療室は外部から完全に隔絶されていました。窓がひとつもなかったのです。

なので、外が明るいのか暗いのか、晴れなのか雪なのか、暖かいのか寒いのか、全くわかりませんでした。

また、私は時々意識が朦朧としていたので、ここがこの世なのかあの世なのかも不確かでした。集中治療室での日々は、私の中で時間も空間も混沌としていました。

一般病棟に移ったときは本当に嬉しかったです。