こんな異常な政策が何年にもわたって平然と続けられている日本

ところが、今の日本政府はそれを絶対にやろうとしない。

彼らは「苦しむ国民を助けるためだ」とテレビカメラの前で深刻な顔を作ってみせるが、その裏では、本当に困っている国民を通り越して、すでに力を持っている巨大な石油元売り企業に向けて何兆円もの税金を流し込んでいるのである。

国民の苦しい生活をまるで人質のように利用して、一部の巨大企業を太らせているのだから、これほど悪質で非道徳的な政治はない。

苦しんでいる国民の顔を見るのではなく、自分たちに都合の良い特定の業界のほうばかりを向いているから、こんな異常な政策が何年にもわたって平然と続けられているのである。

こんな異常な仕組みがなぜいつまでも続くのか。その原因を作ったのは、かつて経済産業大臣を務めていた宮沢洋一氏とそのお仲間たちだ。宮沢氏が業界の再編を進めたことで、日本の石油業界は数社にまとまることになった。

このようにプレイヤーが少ない市場に対して、政府が価格を操作しようと補助金を流し込めば、お金の流れが滞り、国民に真っ直ぐ恩恵が届かなくなることなど最初からわかっていたはずだ。

間違った市場への介入を続ければ、正しい価格競争など起こるはずがない

政府は権力を失いたくないから減税しない

政府は権力を失いたくないから減税しない(高市首相Xより)
政府は権力を失いたくないから減税しない(高市首相Xより)

政治家や役人たちは、減税よりも補助金を出すほうがスピードが速いといつも言い訳をし、政府が補助金の額を決め、その結果として莫大な税金が効果を発揮せずに消えていく。

この悪魔のようなサイクルを守るために、政治家たちはガソリンの減税、つまりトリガー条項の凍結解除などを絶対に認めないのだ。

減税をしてしまえば、1円の狂いもなく価格に反映されてしまい、政府がお金を配って価格をコントロールするという権力を手放すことになるからである。彼らにとって、透明で公平な政策など邪魔なだけなのだ。

私たちは、いつまでこのふざけた仕組みにおとなしく従うつもりなのだろうか。経済の正しい知識に照らし合わせれば、このガソリン補助金は絶対にやってはいけない政策である。

第一に、補助金は私たち消費者を直接助けるものではなく、巨大な石油元売り企業を経由するため、途中で利益をかすめ取られる中抜きの危険が常につきまとう。税金を直接下げる減税であれば、お店のレジで支払う金額が確実に安くなり、誰かが途中でかすめ取る隙間など一切ないのとは大違いだ。