「全然野球に興味なかったのに、いつの間にか沼に…」

牛窪恵(以下、牛窪) 中江さんと番組(二人がコメンテーターを務める毎日放送の情報番組『よんチャンTV』)でご一緒したのは、2023年にタイガースが優勝した時の特番が初めてでしたよね。

中江有里(以下、中江) そうですね。あの日は甲子園で優勝の瞬間を見届けて、その足でMBS(毎日放送)に直行しました。

ジュンク堂書店池袋店で『「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう』の発売記念イベントを行なった牛窪恵さん(左)と中江有里さん(撮影/初沢亜利)
ジュンク堂書店池袋店で『「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう』の発売記念イベントを行なった牛窪恵さん(左)と中江有里さん(撮影/初沢亜利)
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牛窪 私はアナウンサーの方々と、MBSでクラッカーを持って待機していました(笑)。中江さんとは普段は球場でお会いすることのほうが多いですよね。

中江 約束していなくても「今日は来ていらっしゃるかな」と思うと、大抵いらっしゃる。私よりも、かなり球場に行かれていますよね。

牛窪 でも中江さんは、要所要所を押さえていらっしゃる(笑)。中江さんもそうだと思いますが、その年の優勝の可能性がある日は、春からあらかじめスケジュールを空けておくようにしています。スタッフにも「ここは極力、予定を入れないで」と伝えています。

中江 私も牛窪さんのやり方を伺ってから、見習うようになりました。「試合は動かせないのだから、自分の予定を動かすしかない」と。年間の試合日程が出た段階で、どのあたりなら見に行けるか、この日は仕事を入れない、と調整しています。

牛窪 あとで本当に後悔しますからね。今回、本を書くにあたって中江さんがいつから阪神ファンになったのか、ぜひ伺いたかったんです。Wikipediaには「2022年の開幕から」と書かれていますが。

中江 そうなんです。本当に、それまではまったく野球に興味がなかったんですよ。

牛窪 え、そうなんですか?

中江 ちなみに父は巨人ファンで生まれる前に男の子だったら名前を「一茂」と付けようとしていたみたいで(笑)。

牛窪 「一茂」で阪神ファンはちょっと…(笑)。

中江 実家が喫茶店だったので、夏の甲子園はずっとテレビで流れていて野球は身近にあったんですけど、自分の中ではなかなか入り込めなくて。妹は高校時代、新庄(剛志)さんや亀山(努)さんの追っかけをしていましたけど、私は少し置いていかれているような感覚がありました。

牛窪 それが、なぜ2022年に?

中江 本当に偶然なんですけど、テレビで開幕戦を見ることになったんです。ヤクルト戦で、最初は阪神が勝っていたのに、気づいたら大逆転負けしていて。そこから9連敗したんですよね。その時は「阪神って弱いんだな」と思いました。でも4月に、たまたま神宮球場で同じヤクルト戦を見たら、今度は勝ったんです。

牛窪 なるほど。前年(2021年)は、前半すっごく調子よかったのに、2022年の前半はヒドかったんですよね。

中江 そこからあれよあれよとリーグ3位になって、クライマックスシリーズにも進んで。その展開のドラマチックさに驚いて、気づけば沼に入っていました。その年の糸井(嘉男)さんの引退試合が、私の甲子園デビューです。今では1試合も欠かさず観るようになりました。