「何の代わりに飲むか」こそが重要
野菜ジュースは飲み物なので、たぶん多くの場合は「何かの代わりに飲むもの」という位置付けにあります。そう、「何の代わりに飲むか」こそが非常に重要なのです。野菜自体の成分に近い野菜ジュースを、砂糖たっぷりのジュースの代わりに飲むのであれば、それは健康に良い効果がありそうです。
一方、砂糖が添加された野菜ジュースを緑茶の代わりに飲むという話だと、緑茶自体が健康に良いことが示されてきている以上、健康に悪く働くこともあり得ます。
「野菜ジュースを飲んだ方が健康に良いのか」という質問も、(他の食事に関する質問と同様に)イエスやノーで答えられるような単純な話ではないのです。
このように考えると、野菜ジュースの立ち位置が少し明確になるかもしれません。例えば以下のようなことが考えられます。そもそも野菜ジュースに関する研究がほとんどないので、参考程度です(仮説も含んでいます)。
・食習慣を改善することを目標とする場合、野菜ジュースの出番はあまりない(ジュースは食事でないため)
・すでに色んな種類の野菜をしっかり食べられている人が、野菜ジュースを追加することで得られる効果はあまり期待できない
・どうやっても野菜の摂取量が増やせない人の場合、野菜ジュースをサプリメントとして使う分にはそこまで悪いものではない
・野菜ジュースをサプリメントとして使う場合は、野菜ジュースを飲む代わりに「健康に悪い飲み物」の量を減らせていればなお良い
・野菜ジュースを選ぶなら、なるべく添加物の少ない、生の野菜に近いものにすべき
一方で、「350グラムの野菜の目標量に対して、今250グラム程度の摂取量の人が、それ以上野菜摂取量をどうしても増やせないから野菜ジュースを飲むべきなのだろうか?」という疑問については、科学的な解答は現時点ではありません。こういう問いにこそ新しい研究が必要です。
なお、そもそも画一的に「野菜350グラム」というのはわかりやすさを追求した結果です。本来であれば体格に応じて摂取量の目標は異なるべきですが、それを考えると複雑すぎるのでガイドラインでは示されないのです。
#3に続く
文/濱谷陸太 写真/Shutterstock












