「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう
なぜ阪神ファンは監督の采配を語りたがるのか? 推理思考が幸福感を高める理由
「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう#4
日々の幸福感を高めるPDCAサイクル
阪神ファンの場合も、もし自分が推理した作戦に近い内容を、次の試合で監督が実行し、その結果、チャンスや得点に繋がったとすれば……。「ほら、言ったとおり!」と爽快感や達成感がこみ上げ、誇らしい気持ちにもなるでしょう。
インファレンス効果は、プライベートでも威力を発揮するかもしれません。
たとえば、恋人やパートナーとケンカしたあとでスムーズに仲直りできるのは、どんな状況のときか。あるいは、わが子がゲームより宿題を進んでやるのは、どのように声掛けしたときか。つい、「仲直りしたくない」や「子どものお尻を叩くのは面倒」などと思っても、普段から様々な情報や状況を観察・収集し、「こうかな」とあれこれ推理したり試してみたりするうち、自然とポジティブな感情が芽生えてくるはずです。
阪神甲子園球場(写真/PhotoAC)
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さらに、「こうかもしれない→違った→だったらこうかな?」と、いわゆるPDCAサイクル、すなわち「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」の4工程をくり返し、継続的に改善を模索し続けることで、皆さんが「明るい未来」を前向きに発想し続けることにも繋がる。こうしたインファレンスによる循環が、失敗を「改善」へと導き、皆さんの日々の幸福感をよりいっそう高めてくれるはずです。
ちなみに、将棋が趣味で、野球も先の先まで読み通す「策士」だと言われた、タイガースの岡田彰布前監督。彼は「相棒」(テレビ朝日系)をはじめ、推理ドラマが大好きだと公言していました。優れた「先を読む力」も、もしかすると将棋や野球経験だけでなく、推理ドラマによって鍛えられた側面もあったのかもしれませんね。
文/牛窪恵
『「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう マーケッターが気づいた「効果と法則」』(集英社)
牛窪恵
2026年3月5日
1,760円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4-08-790234-1
【野球でなく「幸せ」に関する本です!】
★「おひとりさま」「草食系」など数々の流行語を世に広め、「ホンマでっか!?TV」ほかテレビのコメンテーターでもおなじみのマーケッター・牛窪恵さん。大学教授でMBAホルダーでもある著者が、推し活と行動経済学などの研究を経て導き出した「Well-being(幸福感)」に繋がるキーワード、それが「阪神ファンと熱狂」でした。
★みずからも熱狂的な阪神ファンで、毎年40試合前後を球場で観戦する著者だからこそ気づいた、彼らの体感的リアリティと行動心理の意外な関係。本書を読むことで、阪神ファン自身も気づいていない「幸福感」に繋がるヒントが、数多く得られるはずです。
★本書ではそうした実践的ヒントを、著名なマーケティング理論や女性ファン(TORACO)約3000人への調査・取材を通して独自分析し、わかりやすく展開します。
【効果と法則はこんなこと!】
■報酬の予測誤差=「ダメな子ほど可愛い」が喜びをもたらす
■プラシーボ効果=前向きな「思い込み」こそが幸運を呼ぶ
■ファンベース効果=「熱狂」こそが幸福度を高める
■サンクコスト効果=「今後も私(僕)がいなきゃ」が愛着を生む
■幸せの損益分岐点=「小さな幸せ」の積み重ねが、幸福度を高める
■PERMAモデル=「没頭」こそが、幸福持続の源泉に