第一回の流行語大賞は、伝説の朝ドラから生まれたあの言葉
記念すべき第1回となる1984年の「新語・流行語大賞」。その大賞に輝いたのも朝ドラから生み出された言葉だった。
それは平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%という国民の半数以上が見続けた“伝説の朝ドラ”『おしん』から生まれた言葉「オシンドローム」。
「オシンドローム」とは、「凄まじい苦労の連続に耐え、それでも明るさを失わない主人公・おしんの姿が、戦後を働きぬき、豊かさを手に入れた日本人の心情に共感の嵐を巻き起こし、全国民の感情が同一にシンドローム化している」という意味で、アメリカの雑誌で表現された際に生まれた言葉だ。
また1996年度後期の『ふたりっ子』では、劇中に登場した演歌歌手・オーロラ輝子(河合美智子)が人気を博し、オーロラ輝子として1997年のNHK紅白歌合戦に出場するなど、「紅白が朝ドラヒットの一つの指標になる」と半澤さんは言う。
「『あまちゃん』や『虎に翼』など大ヒットを記録した朝ドラは、その年の紅白で特別コーナーが設けられるなど、何が今年1年を彩ったのかを振り返るうえで、新語・流行語大賞同様に、紅白が指標になることが多いです。それでいうと、ヒット作でも紅白で扱われるのは、前期の4~9月に放送される東京放送局の作品が多い…。
でも例外として、『あさが来た』(大阪放送局)は放送開始3カ月目だったにもかかわらず、初期からブームが起こり、紅白でも異例の特別コーナーが設けられていました。高い人気を印象づけ、翌年の流行語大賞のノミネートにも繋がりました」













