情熱系の“呪い”と、どうつきあうか?
情熱、目標、効率。
これらは決して悪いものではないが、扱い方を間違えれば“呪い”に変わる。だからこそ、適度な距離感を保ちつつ、時に立ち止まって自分の現在地を確認せねばならない。
そこで、まずやっておきたいのが、仕事への「依存度チェック」だ。情熱、目標、効率の“呪い”に取り憑かれた者は、気づかぬうちにアイデンティティを仕事に依存し、心身のバランスを崩すことが多い。
この問題に取り組むためには、「ベルゲン・ワークアディクション尺度」で自己診断するのがお勧めだ。これはベルゲン大学が開発したシンプルなテストで、その精度の高さから、医療界でもよく使われている。
テストを行うときは、以下の七つの文章を読みながら「過去1年の自分を振り返ったときに、私にどれぐらい当てはまるだろうか?」と考え、5点満点で点数をつければよい。
一度もない=1点、ほとんどない=2点、時々ある=3点、よくある=4点、常にある=5点
1 仕事に使える時間を増やす方法を考えた。
2 罪悪感、無力感、うつ、不安を軽減するために働いた。
3 仕事の時間を減らすように周囲から言われたが、無視した。
4 最初に立てた予定よりもはるかに長い時間働いた。
5 仕事ができないせいでストレスを感じた。
6 仕事の時間を増やすために、趣味や娯楽、運動などの時間を減らした。
7 仕事に追われて、健康に悪影響が出た。
採点が終わったら、各項目のスコアをチェックしてみよう。少なくとも四つに「4点」または「5点」がついた場合は、仕事依存症の可能性が大だ。