無職、生活保護、母子家庭

旧知の知人から、「21歳の主婦が2万円でサポート募集をしている」との情報が入った。旦那に内緒で若い新妻がウリをやってるというありきたりな買春話かと思ったが、詳細を聞くと想像をはるかに超えていた。

なんとその新妻は、西日本の某地域にある市営団地で結成された主婦売春のサークルに所属しているというのだ。

しかも、無職、生活保護、母子家庭など貧民層の巣窟になっているというその団地では、20~40代、場合によっては50代までの主婦たちが日々の糧を手に入れるため、こぞって売春行為に明け暮れているらしい。

この話の真偽を確かめるべく、その女性に連絡をとり、彼女が住む団地の近所にある喫茶店で会ってみることにした。

写真はイメージです(実際の団地ではありません)
写真はイメージです(実際の団地ではありません)
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1~4棟まで主婦売春派閥がある 

やってきたのは、マユミ(仮名、21才)とユウリ(仮名、24才)。マユミはいかにも元ヤンキーという風貌で、ユウリは背が小さく、どこかやさぐれた印象の子だった。

「サークルがあるって聞いてたんやけどホント?」

「あっしなぁ~、2棟に先輩住んでるしなぁ~、“2組”やねんかぁ~」

まるで小学生のようなマユミの受け答えだが、どうやら団地内に複数の売春サークルが存在しているらしい。話は本当のようだ。

「うちの団地には、1棟~4棟まであるんだけど、住んでる家族の奥さんたちはみんなやってるよ」

あっけらかんとした顔でユウリは言ってのける。

この市営団地は家賃平均3万円だというが、そこに住む団地妻の多くが夫に黙って売春をしているとは…。いったい、どのようなことがキッカケでこのサークルは誕生したのか。

「アタシらは、子育てとかもお互いに協力してやってて、上の人が言うてたけど“共同体”なんやって。でも、実際、みんなといると何でも乗り越えられるって気がするねん。ギャルサーみたいなもんやわ」

話を聞けば聞くほど、彼女たちの結束が固いことが分かってくる。

料理を持ち寄っての月に1回の食事会、週に3回の家飲み会など、彼女たちは共同生活のような生活スタイルを送っているという。部屋の鍵の貸し借りは当たり前で、お互いの家庭の年収まで知っているとも。さらには、審査の甘いサラ金や闇金などの情報まで共有し合っているらしい。

「どこの闇金は逃げ切れるとか、すぐに情報が回る。生活保護なんかも、窓口のどの人が甘くしてくれるとか、そんなんもあるよ」

相互依存の考えが浸透している特殊なコミュニティが形成されているようだ。