脳は糖分ではなくアブラでできていた? 受験勉強の夜食にマヨネーズたっぷりのサンドウィッチがおすすめな4つの健康理由
食事後しばらくすると眠くなる、だるい…あるいは十分に食べたはずなのにすぐに小腹がすく――といった症状に身に覚えがあるなら、それは“糖質疲労”している状態かもしれない。体内によい影響は与えない糖質疲労を招かない食べ方のカギは、意外にも高カロリーな「脂質」をたっぷり摂ることにあるという。具体的にはどんな食べ方をすればいいのだろうか。
体の代謝システムを変化させる「脂質起動」を起こすメリットについて解説した書籍『脂質起動』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けする。
脂質起動 #1
「朝食メニュー」が成績に直結する!?
お子さんの学習効率を上げるために、日々の食事には十分気を配っていただきたいと思います。食べ方は「脂質起動」させる食べ方です。
まず、朝食はかならず摂ります。メニューも、糖質を控え脂質はたっぷり。脂質をしっかり摂れるものがよいと思います。ランチ後の「昼下がりの糖質疲労」も避けられます。
トーストにフルーツ(ジュース)のみ、あるいはおにぎりに野菜ジュースというご家庭もあるかもしれません。手軽に食べられるように、健康によかれと思って、こうしたお食事を準備されているのだと思いますが、糖質中心の食事がお子さんの成績を引き下げているかもしれません。
朝食には、卵や納豆といったたんぱく質にオリーブオイルやマヨネーズやごま油といった油もぜひ付け加えていただきたいと思います。
また、牛乳でもヨーグルトでも、選ぶ際には、低脂肪や無脂肪ではなくて脂質たっぷりのものにすると、たんぱく質に加えて脂質もしっかり摂取できるので理想的です。低脂肪や無脂肪では大変にもったいないのです。
また、受験に備えて遅くまで勉強をしているお子さんに、コーヒーとケーキ、温かいうどんとおにぎりといった夜食を用意する親御さんもいらっしゃるでしょう。
愛情こもった差し入れですが、糖質過多の夜食では食後高血糖による糖質疲労が起こり、学習効率が落ちたり、うたた寝をしたりする恐れもあります。
夜食には、糖質少なめで脂質たっぷりのサンドイッチ(サンドイッチ用12枚切り食パンに卵・ハム・チーズを挟み、たっぷりのマヨネーズをかけて)、チーズトースト(12枚切り食パンにてんこ盛りのチーズをのせて)、鍋焼きうどん(麺は半玉、卵・鶏肉・油揚げをたっぷりと)などがよいと私は思っています。
写真はすべてイメージ 写真/Shutterstock
2025/6/5
1,540円(税込)
240ページ
ISBN: 978-4763142221
アブラは体に悪い、はウソだった。
最新栄養学で糖尿病患者を救う北里大学糖尿病センター長・山田悟医師が
「糖質疲労しない食べ方」を教えます。
『糖質疲労』でお伝えした、
「糖質を減らす」ことで得られる疲れにくさとパフォーマンス向上。
でも、減らした糖質の分、もしかして「野菜やきのこ」ばかり
食べていませんか?
じつは、それはとてももったいない食べ方です。
糖質を減らした分、増やさなくてはならないもの、
それは「脂質」です。
脂質は、血糖値上昇にブレーキをかける働きがあり、
さらに、脂質をきちんと摂ることで、
からだについた脂肪を燃焼させやすくし、基礎代謝を上げる効果があります。
本書では、脂質をしっかり摂ることで得られる健康について
お伝えします。
◎脂質は、「脳健康」をかなえる
◎脂質は、「がん予防」につながる
◎脂質は、パフォーマンスを向上させる
山田医師によれば、脂質は「悪者」どころか、「もっとも安全な」栄養素。
日本人がまだ知らない、世界の最新医学を根拠に、
「いいアブラ・よくないアブラ」の最新情報や、
日常に無理なく採り入れていただける「脂質食」についてご紹介します。
脂質は、活力。脂質で「枯れない」毎日を!
【目次より】
●「からだが何をエネルギー源にするか」は「何を食べるか」で変わる
●糖質過多で「脂質起動」が妨げられていた
●「脂質を食べる」と「落とせなかったお腹の脂肪が減る」その仕組み
●ジムに行けない日こそ「脂質たっぷり」が正解のワケ
●「甘いものは別腹」は本当、「脂肪肝」を招く怖い「果糖」
●「脳に糖分を!」と甘いものを常に食べていませんか?
●糖質過多だと“脳のゴミ・アミロイドβ”が掃除されない?
●「脳の唯一の栄養は糖」はウソ、「超脂質食」こそ脳にやさしい
●「発がん」にも「がんの成長」にも関与する「果糖」!?
●脂質を摂ると「脂質異常症」「動脈硬化」のリスクが下がる
●「お肉」も安全な優秀脂質、がっつり食べよう
●食べる前の「手のひらナッツ」が肥満も疲れも防いでくれる
●糖質は控えめ、脂質とたんぱく質は「満腹になるまで」食べなさい