じつは野球よりリスキーなサッカー…しかしサングラスNGの理由が
「ポジションは外野とファーストとピッチャーです! 今日は使わなかったけど、サングラスをするときもあって、着けるとやりやすいです」(小学3年生・Aくん)
「スパイクやグローブほど“最初にそろえなきゃいけない道具”ではありませんが、サングラスは多くの子どもたちが持ってます。ウチの子もZoffで買いました。今日は曇りなので、持って来た子は少ないみたいです。練習や試合で着用してるのは…… 感覚的には4割くらいですかね?」(30代・母親)
かつては根性論が支配していた少年野球の現場も、現在では“健康リスク”という合理的理由で、サングラス着用を認めているようだ。
ところが、前出の佐々木氏によると、野球よりもサッカーがリスキーなのだという。
「我々は学校の調査も行なっているんですが、瞼裂斑ができている人の割合は、もう圧倒的に野球部とサッカー部の生徒が多いんです。特にサッカー部は、帽子をかぶらないため紫外線が目に入りやすく、よりリスキーな環境にあります」(佐々木氏)
そこで、今度はサッカー現場での紫外線対策を調べるべく、都内の少年サッカーの連盟やユースチームに取材を申請。残念ながら回答が得られなかったため、屋外でサッカーをする子どもと保護者を探し、直撃してみた。
「クラブチームではありませんが、サッカー教室には子どもを通わせています。サングラスは、むしろ教室からダメだと言われているんですよ。メガネなんかも、モノによってはダメなくらいですから。
サッカーって、ヘディングとか、顔の辺りにボールが来ることも多い競技じゃないですか? もし顔に当たったら、メガネやサングラスが割れて目に入るかもしれないから、それでNGみたいです。たぶん、どこも同じルールだと思います」(40代・父親)
どうやら、競技の特性上、サッカーの現場でサングラス着用は認めづらいようだ。この男性には子どもへの紫外線の影響が気にならないかも聞いてみたが、そこは楽観しているという。
「熱中症対策はしっかりやるべきだと思いますが、紫外線が目に与える影響とかは、そんなに気になりませんね。教室がサングラスNGにしているように、割れたときのリスクを思うと、着用も怖い部分はあるので」(同)
とはいえ、サッカー少年も紫外線から目を守れないものか。このことについて佐々木氏は、「今は紫外線カット機能付きのコンタクトレンズも一般的に売っているので、それで予防ができますよ」と勧めている。
健康リスクを考えれば、紫外線から目を守ることは必須といっていい。ファッションやまぶしさ対策だけではない、サングラスの使い方を心がけてみてはいかがだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 サムネイル/PhotoACより