不動産を営んでいた父親が病気に…
「タレントとして生き残るためには武器が必要だと思いました。だから、お琴を習ったり、料理教室に通ったり、いろいろ試行錯誤しましたね。その中で一番続いたのが書道でした。師範資格を取得し、ギャル書道家という商標まで取って、グラビアアイドルの体に書を書くパフォーマンスを始めたんです」
SDN48を卒業して2年後、なちゅはギャル書道家としてグラビア雑誌やテレビ番組で少しずつ注目を集めるように。その矢先、プライベートで人生を変える大きな出来事が起きた。
「不動産の事業を営んでいた父が病に倒れてしまったのです。日に日に衰弱していく父を目の当たりにして、私の夢や仕事はどうでもよくなりました。 ただ、大好きな父に元気になってほしかったし、不動産を愛する父のおかげで、私は毎日楽しく過ごせていたことに改めて気付かされました。
父の仕事を手伝えるようになるために、いったん芸能の仕事は控えました。そして、まずは知り合いの不動産会社に頼み、アルバイトとして働かせてもらうことにしました」
賃貸サイトに載せる物件の写真を撮りに行ったり、お客さんのお茶出しをしたりする簡単な事務作業から始めたアルバイトだったが、しだいに不動産業界に興味を持つようになったという。
「ワタナベエンターテインメント時代の芸人仲間やAKBグループの人たちに不動産の仕事の話をしていると、『タレントは審査が通りにくい』『ストーカー対策が大変』など、不動産契約に関する悩みを聞くことが多くなりました。
それで、最初は父親の仕事を手伝いたいと思って始めた仕事でしたが、今まで関わってきたタレントさんたちが安心して住める家を見つけてあげたいと思うようになったんです」