SNSでは「死亡例もあるから気軽に使用やめて」との声が……
そして痩身目的でのマンジャロ使用について、Xではこのようなポストもみられる。
≪マンジャロ流行ってるみたいだけど、ただの糖尿病治療薬で死亡例もあるので若い女の子が気軽に使用しないほうがいいです…体に悪い。元看護師より≫
≪また港区で一人の女性がマンジャロで亡くなった≫
こういった死亡例について、その真相を青木医師に聞いてみた。
「マンジャロを痩身目的で使用することはおすすめできません。適応外の肥満症の治療として使う場合も、基本的に肥満のBMI値(体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数)である25以上の方に使う薬になります。
日本人の理想的なBMI値(体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数)は22と言われていますが、この値を下回っている女性がマンジャロを体内に注射することは非常に危険で、最悪の場合は命に関わります。
本来やせる必要のない体型にもかかわらずマンジャロを投与し、体重がどんどん減っていくと、体に十分なエネルギーが供給されなくなって、月経が止まってしまうなどの健康被害に見舞われます」
また青木医師によると、マンジャロには摂食行動を促す視床下部に作用し、食欲を抑える効果もあるというが、これも健康上の大きなリスクをはらんでいるという。
「マンジャロの食欲抑制効果が強く出始めると、空腹を感じる状態が少なくなり、食事をとらなくても平気であると勘違いしてしまう方がいるのですが、こうした状況は拒食症を引き起こしてしまう危険なサインなんです。
拒食症は、生きるために食べなければならない状態なのに、食べることを拒んでしまうことで、命を落とすこともある怖い病です。マンジャロは、ただやせて綺麗になれるという薬ではなく、こうしたリスクもあるということはもっと理解されなければならないと思います」