「公園ブギウギ…の巻」(ジャンプ・コミックス第10巻収録)

今回は、亀有公園に住みついたホームレスたちの立ち退きをめぐる騒動をお届けする。

今回ピックアップする両さんのお仲間は、亀有公園に30年近く住みついているというホームレスのフータロー。『こち亀』第3話にあたる「祭りとフータローの巻」(ジャンプ・コミックス第1巻収録)から登場している、最古参のキャラクターだ。

このフータロー、両さんと「旦那」と慕っているかと思えば、ケンカをしたり両さんを騙してお金を巻き上げたり、ときにはクリスマスイブの夜に一人寂しく派出所の番をする両さんに差し入れをしたり……と、一筋縄ではいかないキャラクターである。

その一方で、本作のラストでは、ホームレスにはホームレスの矜持があることを表明し、大金に目もくれなかったりする。やはり忘れがたい名脇役の一人だ。

「12月24日雪…の巻」(ジャンプ・コミックス第2巻収録)より。雪空を見上げる2人の表情がなんとも……
「12月24日雪…の巻」(ジャンプ・コミックス第2巻収録)より。雪空を見上げる2人の表情がなんとも……

ちなみにフータローは思い出したように「亀有動物園!?の巻」(ジャンプ・コミックス第42巻収録)や「両津流お正月の過ごし方!?の巻」(ジャンプ・コミックス第83巻収録)などで再登場している。

連載終了間際の「顔パスの巻」(ジャンプ・コミックス第200巻収録)では、マジメに就職していたのに解雇され、ホームレス生活に戻っていた。また亀有公園に舞い戻る日は来るのだろうか。

それでは次のページから、亀有公園の主、フータローたちの立ち退きをめぐって繰り広げられるドタバタをお楽しみください!!