混雑に憤る外国人観光客も「“映える”写真を撮りたかったのに」「もう帰る!」

また前出の関係者は、店舗の混雑状況について次のように続けた。

「開店時間は朝8時ですが、今日はその前にすでに30人ほどの行列ができていました。お花見シーズンは連日、朝早くから長蛇の列ができます。

今年はまだ桜が満開ではないにもかかわらず、平日の昼間でも3時間待ちは当たり前で、2時間待ちなら空いているほうです。桜が散るまでは、土日では6時間待ちになることも珍しくありません。

日本人のお客様は、事前にオンラインで予約される方が多いです。ただ、外国人観光客の中には、前日に予約できることを知らずに来店され、戸惑う方も多く見受けられます」(ロースタリー東京の関係者)

店頭でQRコードを読み取る外国人観光客(写真/集英社オンライン)
店頭でQRコードを読み取る外国人観光客(写真/集英社オンライン)

実際、ロースタリー東京の周辺には、QRチケットの順番を待つ人々が列をなしており、賑わいを見せていた。

韓国から訪れた女性(30代)は、同店舗が外国人観光客から高い人気を集めている理由について、次のように語った。

「この店舗のように『スターバックス リザーブ ロースタリー』と名付けられているスタバは特別で、世界にわずか4カ国、合計6店舗しか存在しません。私の国にはないので、とても楽しみにして来ました。でも、平日の昼間でも3時間待ちとは驚きです。これから訪れる人には、絶対に前日予約をおすすめします」

一方で、混雑の激しさに対して、怒りや落胆の声を上げる外国人観光客の姿も多く見受けられた。

「スタバから桜が見えるというだけで、こんなに待たされるとは思わなかったよ! もう帰る!」(イギリス人男性・40代)

「SNSですごく話題になっていたから来たけど、当日だと席の指定ができないみたいでガッカリ……。せっかくなら窓際の席で、桜を背景に“映える”写真を撮ってSNSにアップしたかったのに!」(中国人女性・30代)

「待ち時間が長すぎるから中に入るのはあきらめました。せめて桜と一緒にスタバに来た記念写真をInstagram用に撮ろうと思ったのに、人が多すぎて、きれいな写真が全然撮れないよ!」(韓国人男性・30代)

「コーヒーのために何時間も待つなんてクレイジーだよ。そもそもスタバは僕の国発祥なんだから、待つのをやめて寿司を食べに行くことにするよ」(アメリカ人男性・40代)

「事前予約できるなんて知らなくて後悔しています。中に入るのはあきらめて、タンブラーだけ買って帰ろうと思います。この限定タンブラーは観光客の間でも人気だし、これさえあれば“スタバに行った”という記念になりますから」(フィリピン人女性・30代)

中目黒駅周辺は複数の警備員が交通整理をしていた(撮影/集英社社オンライン)
中目黒駅周辺は複数の警備員が交通整理をしていた(撮影/集英社社オンライン)