「まるで外国に旅行へ来たような気分」
“オーバーツーリズム”が引き起こす問題が年々深刻化している長野県・野沢温泉村。
記事前編では、現地にて地元民や外国人観光客に取材を行なったが、今回は野沢温泉村に訪れた日本人観光客に本音を聞いてみた。
埼玉県から来た40代男性は温泉街の変貌ぶりに驚いた様子だった。
「以前来たときは、日本人のお年寄りの観光客が多く、昔ながらの風情ある温泉街という印象でしたが、久しぶりに来たらすれ違う人はほぼみんな外国人観光客。まるで外国に旅行へ来たような気分です。
それとインバウンドの影響で、旅館や飲食店の価格が高騰しているなぁと感じます。飲食店に入ったらビール1杯800円もして驚きました。」
また、東京都からスキーを目当てに来た20代女性もこう話した。
「本当は雪の状態がいい1月〜2月に来たかったけど、その時期は宿泊費がピークだし、予約が全然取れなかったからこの時期になりました。今や観光客だけでなく、店の従業員も外国人だらけで、飲食店に入ったら当然かのごとく、英語で話しかけられて戸惑いました。英語のメニューしかない店もあって、注文するだけでも一苦労です」