自分のために好きなことをしている時間が短くても長すぎてもストレスになってしまう科学的根拠とは‥脳のリラックスに必要な3つの習慣
「なんとなく毎日が楽しくない」「最近、イライラすることが増えた」…そうした悩みは必ずしもあなた自身が原因とは限らず、「脳」のコンディションのせいかもしれない。36歳の医師が自身の脳手術による後遺症に立ち向かうために世界のさまざまな脳科学のエビデンスからセレクト・実践して効果があった「脳にいいこと」とは?
『「脳にいいこと」すべて試して1冊にまとめてみた』より一部抜粋、再構成して、本当のストレス解消法をお届けする。
『「脳にいいこと」すべて試して1冊にまとめてみた』#1
時間割を作れば自主的な時間に変化する
私が長期入院していたとき、治療は合計でも一日2時間ほどしかなく、後は、病院にいるだけ、でした。
最初の1週間は、久しぶりに「何もしなくてもいい時間」にワクワクし、溜まったドラマを見たりしていました。しかし、2週目になると飽きも生じ、「病院にいさせられている時間」に変化していきました。
そんなときに、病棟の看護師に、「しばらく帰れないのだし、時間割を作ってフランス語でも勉強すれば?」と言われました。
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セロトニンが不足していた私。言われたときには、「こっちは好きで病院にいるわけじゃないんだよ」とイライラしました。ですが、言われてみればその通りです。
フランス語の勉強でなくとも、「時間割を作る」というのは一理あります。
それにより、「病院にいさせられている時間」が「自主的に何かをしている時間」に変化していくのです。
退院して、日常生活に戻ってからは、一日2、3時間、自分時間が取れるように生活しています。
そして、なるべくならセロトニンやオキシトシンの分泌を促すような行動をしています。ジムに行ったり、散歩に行ったり、友達と会ったり……などです。
さらに、8時間の睡眠時間、最低限の家事などにかかる時間、家族との時間。
ここから、仕事の時間を引くと、じつはそんなにダラダラしている時間は残らないのです。
文/平井麻依子 写真/Shutterstock
「脳にいいこと」すべて試して1冊にまとめてみた
平井麻依子
2025/1/30
1,650円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4763141965
世界中の脳科学のエビデンスを自分の脳で実験。
医師が実践する脳のコンディションを整える方法。
「昔に比べ、仕事の処理能力が落ちた」
「なんとなく、毎日楽しくない」
「最近、イライラすることが増えた」
その悩みは、仕事のやり方に問題があるせいでも、
あなたが落ち込んでいるせいでも、
あなたを怒らせる人のせいでも、ありません。
ただ、「脳のコンディションが悪い」だけ。
この本では脳のコンディションを整えて
仕事のパフォーマンスや
日々の幸福度を上げる方法をお伝えします。
その方法はすべて医師である著者が
自分の脳で実験したものです。
きっかけは、自身の脳手術による後遺症に立ち向かうためでした。
医学知識、経験、ネットワークを総動員して
「脳のコンディションを整える」という100個ほどのエビデンスを集め
自分の脳を実験台にスタート。
◉科学的に裏付けられた「ストレス解消法」
◉脳を若返らせるのに効果的な「運動法」
◉やる気をもたらす“自分が主人公と思って過ごす”「マインド術」
◉幸せホルモンのオキシトシンを効果的に出す「人づき合いの方法」
など、本当に効果があった方法をこの1冊にまとめ上げました。
実践した結果、
◉判断がいままでよりも早くなった
◉週の半ばころには体が疲れてしまう……がなくなった
◉片頭痛が出なくなった
◉苦戦していた語学学習も新しい言葉がすんなりと入ってきた
という、“バージョンアップした自分”になって
見事、仕事復帰をかなえたのです。
特別付録として巻末に
脳のアンチエイジングや幸せホルモンを増やす方法
「2週間で脳のコンディションを改善する!」アクションシート付き。