前編

「結婚願望は今もあります」

現在、桜樹ルイさんは銀座の会員制クラブ『エルプリンセス』のホステスとして修行中。というのも「この店のオーナーで、セクシー女優として現役時代から憧れていた小林ひとみさんがママとして所属する店で働きたいと思っていた」のだとか。まずはセクシー女優引退後の生活から聞いた。

――セクシー女優として活動後はストリッパーをされていたのですよね。

そうなんです。92年にセクシー女優を引退後は、女優として本格的に活動をしたんです。NHKのドラマにも出たりもして。だけどやはり元セクシー系ということで脱ぐ役をいただくことも多くて。その後、浅草ロック座でデビューしました。

――ストリップは独特の世界ですよね。印象的な思い出などありますか?

ロック座とはまた違う劇場ですけど“まな板ショー”という、今では考えられないショーを見させていただいたことがありました。それは舞台の上で女性の踊り子さんと男性が“行為”を見せるパフォーマンスです。その方たちは中高年のご夫婦のようでしたが、1日4回の舞台をきちんとこなしてらして。すごいプロ根性を感じましたね。

伝説のセクシー女優、桜樹ルイ「空白の20年間」は「派遣会社に登録し倉庫で仕事」「口説いてくる男性はほぼゼロ」_1
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――夫婦の営みを舞台上で! それを見て、いったいどんなお気持ちに…?

いやー、なんかこう、すごいものを見た!という感じですよね。変にいやらしい気持ちになるとか、嫌悪感を抱くとかでもなく、生命力が漲るような。世の中の男女はこうして営みをしているのか、といろんな想像が巡るような感じでした。

――その後、5年ほどストリッパーとして活動されて2000年に引退したのはなぜでしょう。

まだ人気のうちに表舞台から去りたかったからです。山口百恵さんに憧れていたので、人気絶頂期に白いマイクを置いて私も舞台を降りたかった。それに、私の中では色々とやりきったので、もう十分だという思いもありました。

――山口百恵さんのようにご結婚されて家庭を作ったというわけでもなく?

それも叶えたかったんですけどね…。現実はうまくいきませんね。でも、結婚願望は今もあります!

伝説のセクシー女優、桜樹ルイ「空白の20年間」は「派遣会社に登録し倉庫で仕事」「口説いてくる男性はほぼゼロ」_2

――引退後はどんな生活をしていたんですか?

30代は関西に引っ越し農家仕事をしてました。その後、40代になって潰瘍性大腸炎になってしまい、治療もあって東京に戻ってきました。東京では派遣会社に登録し、事務の仕事や倉庫で仕分けの仕事をしていました。

――その間、誰とも恋に発展することはなかったんですか?

地味な仕事をしていたので、声かけきたり、口説いてくる人はほぼゼロに等しいです(笑)。もう桜樹ルイも終わったのかな、女性としての魅力は無くなってしまったのかなと自信喪失してしまいました。だからまあ、日々をひっそりと生きていたという感じです。