銀座のクラブの接客ルールを覚えきれてなくて…

――昨年9月に突如としてXを始めたのは、どんな心境だったんですか?

興味本位でエゴサーチをしたら「死亡説」とか「薬で逮捕説」とか色々と出てきて、そういうデマを払拭したい気持ちもあったし、「元気だよー」というのを伝えたいなと。いまさらかもしれないけど、まだ私のことを覚えてくれてる方がいたら交流したい思いもあって。

伝説のセクシー女優、桜樹ルイ「空白の20年間」は「派遣会社に登録し倉庫で仕事」「口説いてくる男性はほぼゼロ」_3

――ちなみにNetflixで2019年に話題になった『全裸監督』はご覧になりましたか?

もちろん見ましたよ。私をモデルにしたような女優さんも登場してて、面白く、また懐かしく見ていました。でも先ほども言いましたけど、村西監督が私に何か買い与えてくれたり、私たち女優にお金をばら撒くように配っていたことはなかったです(笑)。

ただ、後に村西監督の奥さんになる女優の乃木真梨子さんが現れて、乃木さん以外は何も見えないくらいに可愛がり、一方で私や他の女優さんは粗末な扱いに変わったのは事実です(笑)。

――今だから言える『全裸監督』時代の思い出話などもあればお教え下さい。

お給料に対しても不満があったので、当時、会社で借りてもらっていたマンションから家出しちゃったんです。そしたら監督がその部屋から私の使用済みのナプキンとかを撮影して作品に撮って発売しちゃったんですよ。もう、信じられない! なんてことするのって思いました。

――じゃあ、村西監督に対しては不信感しかない、という感じでしょうか。

いえいえ、そんなことはありません。今でも感謝しています。私が売れたきっかけは監督に撮っていただいた『ホジってください』という作品ですし、監督がいたからこそ今の私があります。

村西監督のワードセンスは本当にすごくて、当時はいつもインパクトのある言葉を思いつくとメモ書きしていたのを覚えています。常に私たちのことを売り出す方法やタイトルなどを考えてくれている人でした。

――今は、同じく元セクシー女優の小林ひとみさんのお店『エルプリンセス』に出勤されているようですが、どんな経緯で?

『週刊大衆』さんで撮り下ろしヌード写真を撮っていただいて、まず今年9月に以前のグラビアデジタル写真集で出していただき、来年1月に紙の写真集で出させていただくことになりました。そのご褒美に小林ひとみさんと対談させていただくことになったんです。その時に「ぜひ一緒に働かせて下さい」とお伝えして、雇っていただきました。

――小林ひとみさんとは現役時代からお知り合いなのですか?

いえいえ、ただ憧れの女優の先輩として、その後を追ってきました。実際にお話をしたのは対談の時が初めてです。それ以降、仲良くさせていただいていますが、ひとみママは仕事に対しては厳しいですが普段はとても優しい方です。

――今回初めてのホステスデビューとのことですが、お仕事はいかがでしょうか。

今は週5日でフル出勤しています。銀座のクラブの接客ルールを覚えきれてなく、自分の不甲斐なさにたまに涙することもありますが、頑張っています。失敗しちゃった日は水割りロックを煽って寝て、毎日9時間たっぷり睡眠! ぜひ皆さんに遊びに来てほしいです。

伝説のセクシー女優、桜樹ルイ「空白の20年間」は「派遣会社に登録し倉庫で仕事」「口説いてくる男性はほぼゼロ」_4
すべての画像を見る

取材・文/河合桃子 撮影/井上太郎