“不食”健康法に洗脳される高校生たちの行く末は? 現代人のダイエット・環境・家族問題への強迫観念を、ブラックユーモア混じりに鋭く問う『クラブゼロ』
イラストレーターのともゑさんが、心に響いた映画をイラスト絵日記にするシリーズ。今回の題材は、ただいま絶賛公開中の問題作。
えいがの絵日記 その29
不気味だけど心に残る
『クラブゼロ』(2023) Club Zero 上映時間:1時間50分/オーストリア・イギリス・ドイツ・フランス・デンマーク・カタール
監督・共同脚本:ジェシカ・ハウスナー
出演:ミア・ワシコウスカ 他
新任教師ノヴァク(ワシコウスカ)が提唱した小食健康法は、健康や家族問題に悩む高校生の心をつかんだ。すべてがうまくいくように見えたが、彼女の指示は、食物を一切摂らないという極論に至り…!?
寡作ながら問題意識の高い作風で知られる、オーストリア出身の女性監督ハウスナー(『リトル・ジョー』2019)の新作。ポップでカラフルな画面ながら、人間のぞっとする一面を切り取っており考えさせられる。