信頼関係が壊れていく

こうした男性保育士をめぐる問題により、保育士と保護者の間にも変化が出てくる。保育士と保護者の間では、信頼関係が大事だ。例えば集団生活の中で子どもが小さな怪我をしたときに、普段からの信頼関係があり、園や保育士からきちんと説明を受ければ、「やむを得ないことだった」と、おおごとにはならないだろう。

(写真はイメージです)
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 「ですが、こうも男性保育士のわいせつ事件が話題になると、何かあるたびに、保護者も『本当に大丈夫なの?』と疑心暗鬼になり、空気が殺伐としてくる。子どもにとってもよくないし、保護者と保育士の関係もピリピリしてしまいます。

性犯罪は許されないですが、せっかく頑張ってきた男性保育士が働けなくなるのは残念すぎます。かといって、採用時に見抜くのも難しい。保護者も子どもも保育士も、安心できる保育をするには、どうしたらいいでしょうか」

この保育士の投げかけを、子どもに関わる仕事をする人たち、保護者、みんなで考えていきたい。

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取材・文/なかのかおり 集英社オンライン編集部ニュース班