「ハロウィーンの日は、普段とは違う仕事が増えてウンザリ」
長年に渡り渋谷の街を見守ってきた駅前のドラッグストアの店員も、「昨年よりも売上が大きく下がった」と現況を嘆く。
「今回のハロウィーンでは、センター街の入り口が片側通行になったこともあり、お客さんがまったく入りませんでした。通行止めの時間も定期的に設けられていたので、店に入りたくても入れないお客様もいたと思います。
我々もハロウィーンの日には何とかして商品を売ろうと試行錯誤しているのですが、今年の通行規制は大きな痛手となりました」
同店では、渋谷がまるでハロウィーンのパーティー会場のような印象を持たれるようになった約10年前から、イベントに合わせた品揃えを行なってきたという。
「インバウンドのお客様向けに、カチューシャやお面、Tシャツなど、和風のお土産品を豊富に取り揃えてきました。当店はドラッグストアですが、人が集まるなら薬だけではなく、他の商品も提供しなければと、医薬品以外の商品も充実させてきたんです。だから、今年のような動きは予想外でしたね」
一方で、渋谷駅近くにあるカラオケ店の従業員は「ハロウィーンの日はお客が入らないうえに、普段とは違う仕事が増えてウンザリです」と言う。
「終電までは、2〜3時間まともに滞在して歌うようなお客さんはほとんど来なくて、着替えだけのために1時間ほど使う人がほとんど。
しかも、ドリンクも注文せず、コスプレ衣装が入っていた袋とかを部屋に捨てたまま帰るから、かえって仕事が増えて面倒なんですよ。ひろゆきさんの発言に関しては、正直『ここで商売してないから言えることだろ』って感じですよ」
この意見には、近場のコンビニ店員も同意のようだ。
「まぁ渋谷のコンビニでは、店内の片隅で吐かれたり、放尿されたりなんかは日常茶飯事なんですけど、ハロウィーンの時期は人が増える分、その頻度も上がります。なので、やっぱり人が集まりすぎるのは迷惑ですね。
店周辺のゴミを片付けるのも、僕らの仕事なので。もしハロウィーン助成金でも出れば話は別ですが、そんなものはないし、人が集まればゴミが増えるのは当然です。ゴミが出ない楽しみ方なんてないですからね。そういう意味では、今年は人もゴミも減ったので、仕事終わりに駅まで行く道もスムーズで、本当に助かりましたよ」