細かすぎる性格を改善しようとした!?
──初エッセイの出版おめでとうございます! 本の中では学生時代、就活で自己PRすることがなにもない自分に対して、「スラムダンクでいうところのメガネ君の逆状態!」とか、相方・鰻(和弘)さんがフガフガ言いながらお弁当を食べるのを「フランケンシュタインか!」と例えるなど、秀逸なツッコミが出てきます。そもそもいつからツッコんでたんですか?
橋本直(以下同) 昔気質な銀行員の親父がとにかくいつもピリピリしてて。喫茶店で注文したコーヒーがなかなかこないと、いきなり「遅すぎるやろー」ってキレる人でした。
そんなとき、僕は「いやいやそんな怒ったところでコーヒー来るのは早くならんし、気まずくなるだけやがな」と子どもながらに冷静だったんです。そんな親父に心の中でツッコミまくっていたのが、たぶん原点ですかね。
──細かいことが気になり、脳内でいろいろとツッコんでいると疲れませんか?
疲れるし、しんどいです。だから一時期「鈍感力」の本とか読みました。もうちょっとうまく生きたいなって思って。でも結局ダメでしたね(笑)。
語尾は疑問形で優しくツッコめ!
──巧みなツッコミに憧れる一般人も多いと思います。いいツッコミをするコツはありますか?
ツッコむときは「優しく」したほうがいいかもしれないですね。関東の方って、関西弁の強めのツッコミに憧れがあるというか、便利だなと思っておられるようですが、関西人からすると、関東の優しいツッコミが羨ましいと思うときがあるんです。優しくツッコむことで、誰も傷つくこともないし、事を荒立てないですよね。
だから一般の方、特に関東の方は、むしろ語尾は柔らかめで、小さい声。なんならささやくくらいで。思い切って疑問形はどうでしょう? 「なんやそれ!」でなく「本気で言ってる感じ?」みたいに。