ツッコミはあくまでライブ!事前準備はするな!

──やはりツッコむワードって、あらかじめいくつか用意しておいたほうがいいんですか?

ツッコミってボケが存在しないとできないんですよ。ボケのカウンターとしてあるもので、リンクしたときに1番ウケるんです。ボクシングで相手がパンチにきたところをかわして、カウンターを打つみたいな感じ。

デビュー当時は、それこそ練りに練ったツッコミワードをあらかじめ用意してたんですが、やってて楽しくないんですよ。「太鼓の達人」でいうところのタイミングよく当たってない感じ。芯で捉えられてないんですね。

自分が1番言いたいことを、その都度言ったほうが、用意したものよりも語彙力が低くなっても、タイミングとパッションでうまくいくんです。極端な話、タイミングが合えば「あっ!」とかでもウケると思います。だから事前準備はしないほうがいいと思うようになりました。

ツッコミについて、熱く語る橋本直さん
ツッコミについて、熱く語る橋本直さん

──前もって用意しないんですね。橋本さんは「例えツッコミ」するとき意識していることはありますか?

例えば、僕はサッカーが好きなので、パーマをあててる方に「UAEの10番やん!」ってツッコんだことがあります。アフロヘアのサッカー選手、オマル・アブドゥッラフマーンを引き合いに出して笑いを誘いました。

オマル・アブドゥッラフマーン選手なんて、ほとんど誰も知らないですよ。でも、みんなが知らなくても、自分が例えたかったら、例えればいいと思います。人って案外、熱量で笑うんです。好きっていうパッションが大事だと思います。

なので、まずお試しで、自分と好きなものが共通しているコミュニティで、例えてみたら、めっちゃ楽しいと思います。アニメ好き、野球好き、相撲好き同士……。お互いハッピーな状態で例え合うのは、1番幸せですよね。