言葉だけが「コミュニケーション」じゃない

基本的なことですが、「コミュニケーション」とは、言葉だけのやりとりではありません。

むしろ大切なのは気持ちのやりとり。無意識なレベルも含めて、人間は相手の表情から気持ちを察し、自分も表情で気持ちを表しています。

会話をしている時というのは言葉のキャッチボールをしながら、表情で気持ちのやり取りをしているのです。

コロナ情勢でお互いマスクをしていた時、コミュニケーションがうまくいかないと感じた人も多かったと思いますが、その一因はお互いの表情が確認できなかったことです。いくら言葉だけキャッチボールしても、表情が添えられていないと気持ちのやりとりは難しいのです。

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それでは電話はどうなのでしょう。電話では相手の表情が見えなくても会話をしています。事務連絡に限らず、気持ちを通わせるような会話だってたくさんしているはずです。

それが成立する1つの理由として、親しい間柄であれば表情が見えなくてもお互いの気持ちを察し合えるというのがあるでしょう。