何度リメイクしても爆売れする『ドラクエⅢ』
「まずメーカーの事情ですが、ゲーム開発の長期化によって以前ほどはコンスタントに新作を出せない状況なので、リメイク作に頼らざるを得ないのではないかと思います。
ケースバイケースではありますが、リメイクタイトルは新作よりも作りやすく、安定した結果を残しやすいので、商業的には非常に美味しい戦略です。
また、昨今は少子化が進んでいて、ゲームユーザーの年齢層もどんどん上がっています。その層に訴求する場合、新作よりも彼らが多感な時期に遊んだリメイク作のほうが、琴線に触れると考えられているのでしょう」(KENTさん、以下同)
確かに今回、様々なタイトルが発表された際、Xで特ににぎわっていたのは、リメイク作品たちだ。
HD-2D版としてリメイクされる『ドラクエIII』に関しては、1988年にファミリーコンピュータ用のゲームソフトとして発売されて以来、これまでに8回、かたちや対応機種を変えて販売されているが、それでも、発売のたびに爆発的なセールスを記録するほど、いまだに大人気を誇っている。
ゲームから離れていた人も、HD-2D版『ドラクエⅢ』をプレイするために、PlayStation5やNintendo Switchの本体を購入する可能性は十分にある。“確実な成功”が約束されている分、メーカーは思い切ってこの開発に予算をつぎ込むことができるだろう。
「私が個人的に印象的だったのが、2023年11月17日に発売されたSwitch版の『スーパーマリオRPG』です。同作は1996年にスーパーファミコン用のソフトとして発売され、Switch版はリメイクだったのですが、発表当時、30代~40代のユーザーを中心に注目を集めていました。
私がふだん投稿しているマリオゲームの動画は、20~30代の視聴者が多いので、明らかにいつもよりも上の年齢層に注目されていましたね」