小学校時代に起こった大事件
小さなバックから噴き出したとは思えないほど大量の粉塵を目の当たりにした、隣の席の男子・Oくんは「マジでクソきたねえ! 早く洗ってこい!」と、ひなのさんを叱りつけたという。
「Oくんは、色白で線も細く、物腰柔らか、ひとの悪口や乱暴な言葉遣いを一切しない、小学生男児にあるまじき聖人の名を体で表したような人物でした。そのOくんの口から、今までもこれからも、未来永劫耳にすることのないであろう罵詈雑言の数々が発せられたのです。
わたしは半分泣きそうになりながら(泣きたいのはOくんの方ですが)、粉まみれの習字バッグを抱え、真冬、しみるような冷たさの水道をひねり、若干ふにゃふにゃになった習字筆を洗い流しながら、『液体物の放置はヤバイ』と心に深く刻み付けたのでした。
その後Oくんに謝りましたが、二度と口をきいてくれませんでした。Oくん、トラウマを植え付けてしまい本当にすみません」
今回バズった500万のインプレッションの中に、Oくんは入っているだろうか。トラウマが蘇っていないことを願うばかりだ。
取材・文/集英社オンライン編集部