一泊二食付き7300円

高松空港からおよそ120キロ、車で2時間20分ほど走ったところにある徳島県勝浦郡上勝町の老舗旅館で最高のひとときを過ごした男性、べーたさん(@onecuprain)のSNSが話題だ。

「2年前の旅行でこの道を通ったときに旅館があることに気づき、周辺の町並みなど含めとても気に入ったので、今回宿泊するに至りました。目の前は川が流れ、水田があり、古い家並みや商店が残る。端から端まで数分で歩けてしまうこの集落で時間を忘れて過ごしてみたく、2年越しにその思いが叶いました」(べーたさん、以下同)

徳島県上勝町 府殿の棚田(べーたさん/@onecuprain提供)
徳島県上勝町 府殿の棚田(べーたさん/@onecuprain提供)
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上勝町は総人口1,370人(男643人、女727人)で、世帯数は725世帯。町のシンボルは1439mの高丸山だ。日本の棚田百選に選ばれた樫原の棚田、水苔が群生する標高997.6mの山犬嶽、そして高丸山に囲まれ、上勝町は徳島県で唯一、日本で最も美しい村連合に加盟している。

県道16号の自然の中を走っていった先、昔ながらの民家がたくさん並ぶ道沿いに宿を構えているのが、今回話題となった明治30年から営業を続ける山西旅館。

現在は、80歳の多田ひさこさんが女将として一人で経営しているが、ひさこさんで4代目。旅館の中はところどころ改装されているものの、屋根や階段などは昔のままだという。そしてお値段はなんと、べーたさんが泊まったときで一泊二食付き7300円という破格の安さだ。

山西旅館
山西旅館

「食事は簡素ですがどれも美味しくお腹いっぱいいただけました。特に食事部屋の雰囲気が家庭的でとても落ち着きました。また、食事部屋のすぐ隣が台所になっていて、その雰囲気がおばあちゃんの家に帰ったようでとても落ち着きました。お宿の女将さんもとても可愛らしい方で親切にしていただきました」

旅館の手前側は築100年以上になるらしく、ひなびた雰囲気を存分に感じられる作り。「早めの時間について二階の窓から景色を見つつお茶を飲む時間がとても贅沢に感じられました」とべーたさんは語る。

山西旅館の館内
山西旅館の館内