月々さんが考える“挨拶”のメリット
「まず、釈明させてください。あの映像を見て、あたかも私が挨拶不要論者であるかのように誤解する方が多数いらっしゃいますが、私は挨拶をしますし、挨拶はすべきだと考えています。そのうえで、挨拶は必要だと思うものの、強要するものではないと思って、アベプラさんのインタビューに答えました」(月々さん、以下同)
月々さんは、挨拶には2点の大きな意義があると主張する。
「1点目は『相互監視システムの維持』です。田舎に行くとわかりますが、近所のおばちゃんや子どもたちは、ほぼ知らない人にさえ挨拶してきます。そして変な人がいれば、インターホンを鳴らしてまで知らせてくれます。この相互監視システムは田舎の過ごしづらさとして挙げられることがありますが、私はよい面もあると考えています。
というのも、このような環境は、犯罪をしようと考える者にとっては困りものだからです。また、挨拶の返答の声の大きさなどから、相手の体調を把握することもできます。犯罪の発生を予防することや仲間同士で体調を管理し合うことは、健全な社会生活を営む上でものすごく重要なことでしょう」
2点目は、ネット上でも散々声があがっていた「コミュニケーションの円滑化」だ。挨拶は理由なくどんな人にも話しかけられる行為で、会社などでこの積み重ねをすることによって、いざというときにスムーズに協力することができる……と、月々さんも同様の意見をもっている。
このように挨拶には多くのメリットがあるが、それでも「強要するべきものではない」とするのが、月々さんの本来の意見だ。「そもそも道徳や礼儀とは内発的なものであって外発的なものではない」という考えから、この論を展開している。
「道徳とは、『人としての“道”』と、『人としての“徳”』のことです。日本人が守ってきた“道”としては、アベプラさんからの取材でお答えしてカットされた神道がありますが、今回は武士道の観点からご説明します」