30代の“エモい”が詰まった「平成こじらせ部屋」

大量の“平成グッズ”を自宅に収集していることでSNSを中心に話題を呼んでいる、平成こじらせ部屋さん。彼のもうひとつの顔は、Instagramフォロワー数12万人(2024年6月現在)を超える人気Web漫画家・バラシ屋トシヤだ。

現在は神奈川県の2LDKマンションにて妻と愛猫と一緒に暮らしており、ふだんは自宅で仕事をしているという。実際に家へお邪魔して玄関を開けてみると、そこは白い家具で統一され、シンプルで洗練されたリビングが広がっていた。

「リビングは、普通の家と変わらない“令和仕様”になっています。『平成こじらせ部屋』はこちらです」

そう案内され、一歩足を踏み入れるた部屋は大量の平成グッズで埋め尽くされていた。彼の家では、リビング以外の2部屋を“平成部屋”にしているそうだ。

最初に案内されたのは、YouTubeでも紹介されている「仕事部屋兼オタク部屋」だ。

–––––すごい数の平成グッズ! 一気に平成にタイムスリップしたみたいですね。

平成こじらせ部屋(以下、同) ふだんはここで仕事をしたり、映画を観たり、ゲームをしたりして過ごしています。この部屋にあるのは、基本的に2006年までに発売された物です。

部屋に入ると懐かしの品々が…(撮影/集英社オンライン)
部屋に入ると懐かしの品々が…(撮影/集英社オンライン)
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–––––どうして2006年までの物だけを?

僕が地元にいたのが、2006年までだからです。高校まで愛媛県で過ごし、2007年の大学進学を機に神奈川県へ引っ越してきました。
 

–––––この部屋で愛媛に住んでいたころを思い出すこともありますか?

ありますね。僕、懐かしむのが好きで……。当時持っていた物を眺めたり、浜崎あゆみさんや宇多田ヒカルさん、モーニング娘。など2000年代のJ-POPや、当時のアニソンを聞いたりして、昔を思い出すこともあります。

当時は嫌なこともあったんですが、「懐かしい」という気持ちになると、そんなに辛くないですね。

当時、シングルCDは縦長だった(撮影/集英社オンライン)
当時、シングルCDは縦長だった(撮影/集英社オンライン)

–––––1988年生まれである平成こじらせ部屋さんの青春時代は、まさに「平成ど真ん中」ですね。

そうですね。僕はギリギリ昭和生まれなんですが、生まれた3ヶ月後くらいに年号が昭和から平成に変わりました。 平成初期は昭和の物もけっこう残っていたので、「当時目にしていたものは集めてもいい」というルールにしています。

–––––どうしてルールを決めているんですか?

ルールを作らないと、キリなく集めてしまうので(笑)。それに、急に昭和の物が欲しくなることもあるんですよね。あと「平成こじらせ部屋って言っているのに、昭和の物もあるじゃないか」とか言われることもあるんですが、そのときの言い訳のためにルールを作ったというのもあります。

昭和の物でも、そのとき僕が欲しいと思った物であればOKにしています。

懐かしの文房具の数々(撮影/集英社オンライン)
懐かしの文房具の数々(撮影/集英社オンライン)

–––––平成グッズはどうやって手に入れているんですか?

メルカリやヤフオクなど、いろいろなオークションサイトを使って手に入れることが多いですね。最近はYouTubeを見てくださっている方からいただくこともあります。

あとは、ハードオフで買うことも多いです。実は僕、ハードオフの公式アンバサダーもやっているんですよ。