中学校時代の塾通いの比率は?

中学時代に塾に通っていた人の割合は100人中42人でした。塾に通っているとした場合、ここでは1年だけ通っていると仮定して、100万円だけプラスしてあります。もちろん1年次から通っている人もいるでしょうし、いくつもの塾を掛け持ちしている人もいるかと思います。1年次から3年次まで通う場合には、さらにプラスで200万が、塾を掛け持ちする場合には、その分だけ100万円がかかってくると考えていいでしょう。

例として、河合塾の中高一貫校生向けコースである、「中学グリーンコース中高一貫(速習)コース」の料金を見てみましょう。

入塾金:22000円
塾生サポート料:2750円(年額33000円)
授業料:127600円×講座数(中1・中2の値段)


いま中学校1年生の子どもが、新しく河合塾に入塾して、国語、数学、英語、理科、社会のそれぞれについて、1コマずつとったと仮定すると、693000円となります。これにプラスして、夏期講習や冬期講習のお金がかかってきます。夏期講習と冬期講習については、1講座あたり14300円(中1、中2)がかかるようなので、これも5教科で1コマずつとったとすると、14300円×5教科×2期=143000円となります。

そのため、この場合の総額は836000円となります。もしも苦手教科の復習や得意教科の予習などで個別指導をとった場合、個別指導は1コマ当たり通常講座の2倍程度の料金がかかるので、100万円を超えてきます。

どの塾にせよ、ある程度指導をしっかりしてくれる塾に入りたいと考えているのであれば、年額で100万円程度は見た方がいいでしょう。確かに夏期講習や冬期講習は任意でとる授業なので、これらをとらなければ節約にはなりますが、通う塾によっては、事実上特別講習もとらなくてはいけなくなることがあります。

例えば、一部の予備校では、社会や理科のカリキュラムが、夏期講習や冬期講習までとって初めて終わるようになっています。こういった塾に通ってしまった場合、特別講習を受けないでいると、休み明けにまったく知らないところから授業が始まります。

そうでなくとも、夏期講習などでは特別なプログラムを用意して、受講生とそれ以外に差をつけようとする傾向にあるので、事実上これらの講習は受講が必須です。

家庭教師の比率は少なく、「家庭教師がついていた」と答えたのは100人中3人のみでした。基本的に、現代の家庭教師は学校の授業などでの遅れを取り戻すためのものですから、やがて東大生になるほど頭がよい人たちにとっては、必要ないのかもしれません。

東大生の半数は中高一貫出身説は本当か…世帯年収300万から東大に進学したライターが調べた「東大生の中学時代の教育費」は…_2

通信教育の比率は少なく出ました。88人中77人が「使っていない」と回答しています。通信教育の中で使用者が多かったのはZ会です。東京大学や京都大学をはじめとする名門大学へ毎年1000人単位の卒業生を送り込むZ会は、中学受験、高校受験もサポートしています。その難易度は折り紙付きですが、一方で、確かな実績に裏打ちされたきめ細かい指導は評判も良く、ついてさえいければ十分な実力が手に入ります。

勉強以外の習い事の比率も、中学になると一気に落ちます。小学校時点では100人中76人が「勉強以外に習い事をしていた」と回答していましたが、中学校に上がると、これが100人中24人までに減っています。

この結果からは、中学に上がってからは勉強に本腰を入れていることが透けて見えます。人気だったピアノも、6名のみが「継続して習っていた」と回答しているため、多くの東大生は、小学校のうちにピアノを卒業してしまうのかもしれません。