上司が配達記録の改ざんを指示

また、都内の一部主管エリアのCDは東京モノレール「流通センター駅」から徒歩15分ほどの「低温輸配送センター東京南エリア」(今年6月に開設された保冷専用大型拠点)に出勤し、そこで荷物を詰め込んでから担当配達区域へトラックで向かわなくてはならないという。そのため、多くのCDは通勤時間が長くなっているそうだ。

今年6月に開設された保冷専用大型拠点「低温輸配送センター東京南エリア」が入る東京レールゲートEAST
今年6月に開設された保冷専用大型拠点「低温輸配送センター東京南エリア」が入る東京レールゲートEAST

「それまでは主管の近くに住んでいたから通勤時間も大したことなかった。それが今は通勤に1時間半。そこから首都高を1時間ほど運転してようやく配達を始められます。まさに二度手間です。

1日の勤務時間が長い分、週休3日のシフト制になってますが、勤務日は1分も休憩がとれない日も珍しくない。疲れ切っているので単発休みは一日中寝て終わってしまいます。

同僚も『休日に家族サービスをする元気もない』と嘆いていましたよ。それなのに以前よりも給料が下がるんですから、モチベもクソもありませんよ」(前出、CD)

SDとCDの給料試算。CDはSDよりも月給5~6万程度低くなってしまっている
SDとCDの給料試算。CDはSDよりも月給5~6万程度低くなってしまっている

このドライバーを含め、上司に「配送エリアを狭めてほしい」「CDの稼働人数を増やしてほしい」と業務改善を求めるCDもいるが、一向に聞き入れられる気配はないそうだ。

「だからコインパーキングにトラックを停めて台車で配るのではなく、宅配先で路上駐車して少しでも生産性を上げようとしてます。5分以上路駐するのですから、みんな切符を切られる心配をしながら担当エリアを配達しなくてはいけない。

そのくせ上司は、『C表を出すな』としきりに口にしていて、C表が出そうな配達表には『時間どおりに配ったことにして』と記録の改ざんを指示してきます」(同)