「一番は挨拶。挨拶は人と人とを繋ぐ接着剤」

SHINGO自身にも小学3年生になる息子がいる。一番大事にしている子育て論とは?

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「子供相手だからって上からも下からもなく、等身大で自然体でぶつかる。俺も等身大、自然体というのを前提に冷静に、やっぱそこ今言うべきやってところは言うし。一番は挨拶ですね。挨拶は人と人とを繋ぐ接着剤。
おはよーって挨拶はファの音程で、そういう日々の声掛け的な挨拶以外の、もっと深い意味での挨拶、人と話をしたり付き合うときの“私はあなたの敵じゃないですよ”という表明の仕方、そういう価値観は、息子も小学3年生になってきたから、ところどころで話してます。挨拶の積み重ねが信頼の積み重ねなんやでって」

「自分の子ども時代と今の子どもを見て何か変化を感じるか」と問うと、意外な言葉が返ってきた。

「子どもの本質は何ら変わってない。変わらなきゃいけないのは大人やないですか。近所の公園で、スマホ片手に画面見ながら自分の子どもに“そっち行ったら危ないよ”って言ってるお父さん、お母さん、大っ嫌いですわ。正直、寂しいですねと思います。

片手間で子どもに危ないって言って達成感を感じてる親も、それが当たり前と思って何も感じない子どもも、ほんまもったいない。一度、スマホを手放して子ども見てみぃと思います。親が子どもをちゃんと見たら、世の中で問題視されてるようなOD(オーバードーズ)して緊急搬送される子も減るんやないですか」