「入院するためしばらく休業します」との貼り紙が…

今回の事件と直接の関係があるかどうかはまだ不明だが、「おたからや名古屋栄店」には昨年、早朝にブランド品などが盗まれる窃盗事件があったという。同じビル内の商店従業員がこう証言する。

「窃盗事件は1年半ぐらい前の朝方のことでしたね。ビルは23時を回ると外から人は入ってこれないので、どうやって泥棒が侵入したのかはわかりませんが、23時を過ぎてもビル内にずっといる分には大丈夫なんです。その日、ウチのオーナーは店舗に寝泊まりしていたんですが、就寝中に突然警報が鳴って、何かバタバタする音が聞こえたので店から廊下に出て様子を確認すると、もう誰もいなかったそうなんです」

阿部さんが店長をしていた「おたからや」
阿部さんが店長をしていた「おたからや」
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ビルの警備システムから内部犯行とも思われる事件だが、それだけでなく阿部さんの死体発見を遅らせる偽装工作のような貼り紙も店舗に貼られていたという。

「10月ぐらいにおたからやさんの店のドアに『入院するためしばらく休業します』という内容のメッセージを書いた紙が貼ってあったので『大丈夫かな?』と思ったのですが、そのときにはもう亡くなっていたことになりますね。貼り紙はつい最近まであったんですが、たぶん警察の方が剥がしたんじゃないですかね。やってきた警察の方からは『女性が働いていたのを見たことありますか』などを聞かれました」

前出の社会部記者が補足する。

「阿部さんはこの強盗事件以外を含めこれまでに4件、警察に事件やトラブルの相談をしている。先日おこなわれた内田容疑者の自宅の家宅捜査では、窃盗事件にかかわるブランド品はでてこなかったが、内田容疑者は店の金を数千万円横領していた疑いがあり、発覚後、毎月、返済していたとみられる。また、阿部さんは『最近まで20代の女性の彼女がいた』と周囲に話しており、その女性が内田容疑者かどうかは断定できないが、その女性と金銭トラブルになっていたという話もある。仮に動機が金銭トラブルだったとして、なぜ阿部さんは裸にされたのか…今後捜査でわかっていくことでしょう」

阿部さんはなぜ命を落とし、残忍な手口で自宅に遺棄されていたのか。犯行は内田容疑者が単独で行ったのか…県警の捜査に注目が集まる。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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