阪神とオリックス、1300人対100人の警備格差
今年のプロ野球は阪神タイガースの38年ぶり日本一で幕を閉じた。
59年ぶりの関西対決は一進一退の攻防の末、第7戦までもつれる球史に残る日本シリーズとなった。しかし、接戦の試合内容の裏で阪神とオリックスのある大きな“格差”も話題となっていた。
11月4日、大阪府警は阪神が優勝した場合、多くのファンが集まる道頓堀の警備に1300人の警備員の動員を予定した。一方でオリックスが優勝した場合、警備員はたった100人の動員予定。この警備格差に対して、X(旧Twitter)上では「むしろオリックスの時、100人要ります???」という声まで上がった。
こうした阪神・オリックスの人気格差は、球場でも顕著だった。
阪神の本拠地・甲子園球場で試合のあった第3~5戦は、スタンドの約9割を阪神ファンが埋め尽くし、オリックスにとっては完全アウェーの状況となった。オリックスの本拠地・京セラドームで行われた試合でさえ、球場全体で両チームのファンは半々の割合。オリックスはホームの優位性を活かしきれたとはいい難いかった。
それでも、オリックスファンは阪神ファンで埋め尽くされた甲子園のレフトスタンドの一角で、気迫のこもった応援を見せた。その健闘に対して、第3戦で決勝適時打を放ったオリックスの宗佑磨は試合後、「応援聞こえてますよ」と称えていた。また、第6戦の試合後には、中嶋聡監督が「明日は決戦になりますので、みなさん大きな声で、声枯らして、のど飴持ってしっかり応援してください」と呼びかけた。
阪神とオリックス。両球団のファンの数にはたしかに大きな開きがあるのかもしれない。
しかし、それは警備態勢に1300人と100人ほどの差をつけるほどの開きなのだろうか。