「この人だ!という人と最後にやらかしたい」

小笠原 それとさ、徳田さん。最近の世の中の出来事について話してほしいらしいんだけど、なんかパパ活やら婚外セックスやらで、若い子から年寄りまで、梅毒がすごく増えて大変だって話だよ。

徳田 いやあ、想像を絶しますね。とにかく我々の時代は、そんな性的な話なんぞを表立って言うこともないし、梅毒なんてのは戦後に一時的に流行ったとはいえ、周囲でそんなの聞いたことなかったですから。

小笠原 パパ活だかなんだか、若い子の性が乱れてるっていったって、要は“生き方の乱れ”なんじゃないかと思うね。
学生なら学生の、社会人なら社会人の、それぞれの務めをきちんとした上で楽しむには大いに結構だけど、その本分を忘れてまでしちゃったら、いけないことね。

〈世界最高齢セクシー俳優&女優対談〉「恥ずかしながらまだたちます」「若い子の性の乱れは生活の乱れ」ともに90歳手前で「最後は“この人”という人としたい」_5

徳田 何事も節操を持ってというかね。
私もまあ、スケベ心を起こして男優なんてやらかしましたけど、家人に迷惑をかけるだとか、家の経済面を脅かしてまでとか、それだけは避けなければいけないと心してきました。

小笠原 そうね。
あと今後の夢の話をしてほしいんだって。徳田さん、なにかある?

徳田 そうですね。私はB型で割と自分本位でやってきちゃいましてね。そうして貪欲に進んできた結果が今につながっていると思いながら……。
突き進むことで後悔もあるかもしれないけど短い人生ですから、やらないよりはやったほうがいいかなぁというね。

小笠原 だから、なにかやりたいことはあるのかって聞いてるの!

徳田 そう遠くない未来に最期を迎えるのでしょうから、まあ、口頭では申し上げにくいですが……なんかこうね、やはり最後に、この人だという人と、あと1回はやらかして死にたいなあというのはあります。

〈世界最高齢セクシー俳優&女優対談〉「恥ずかしながらまだたちます」「若い子の性の乱れは生活の乱れ」ともに90歳手前で「最後は“この人”という人としたい」_6
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小笠原 死ぬ前にもう一回セックスだってさ。男性はやっぱそういう思いがあるのかねぇ。
私はまあ、素で生きてきた私と、小笠原祐子としての人生をこれからも楽しんでいきたいということですね。

今年の冬前に、私のデビュー作を撮ってくれたルビーさんで、ドキュメンタリーを撮ってくれるみたいだからね!

徳田 それは楽しみですなぁ。

取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/Soichiro Koriyama

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