グリ下キッズのサイクルは短い
また、グリ下では市販薬のオーバードーズがらみのトラブルも事欠かない。
前出の19歳の少年も、「昔は6シート(60錠)飲んでパキってた」と語るが、ここ最近、グリ下では新たな”遊び”が流行しているという。
「ある咳止め薬を使って”ある方法”でパキるのが流行ってるんです。これまでも某睡眠導入剤をいちご牛乳に溶かして飲んだり、ラーメンに入れて食ったりしてたんですけど、これは今一番のお気に入りです」
7月18日、大阪府の吉村洋文知事はグリ下を視察し、記者団に対して「少年、少女がグリ下で犯罪に巻き込まれず、犯罪をする側にもならないよう、その背景や事情をしっかり支えていく」と述べたが、この少年はこう語る。
「グリ下って、僕みたいに長年いるヤツは稀で、だいたい1年くらいで飽きてこなくなるんですよ。でもSNSでグリ下に興味を持った子が新たに来るので、だいたい1年周期でメンバーも入れ替わるんです。
だから大人たちは“犯罪防止”とか“自立支援”とか言ってますけど、そういうのあんまり意味ないと思うんすよね。
まぁ、こっちはこっちで楽しんでるから勝手にしてくれって感じです(笑)」
今日も大人の心配をよそに、キッズたちは日常を消費している。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班