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警視庁による一斉補導も効果なし

メディアを通して一般にも広く知られるようになった「トー横キッズ」。ただ、たむろしているだけならここまでの騒ぎにはならない。売春、性犯罪、オーバードーズ(薬の過剰摂取)、未成年の飲酒や喫煙など、そこには犯罪・違法行為が横行しており、社会問題化して久しい。

学生の夏休み前の7月15日午後11時から翌未明にかけて、警視庁はトー横エリアに警官約120人を動員。そこにいた少年少女たちの一斉補導を行った。
「裏モノJAPAN」の編集者で歌舞伎町ウォッチャーでもある仙頭正教氏は言う。

「たくさんの警察官が一斉にトー横に現れて、路上にいる若い子たちに声をかけていました。そして、東京や関東近郊を中心に、遠いところでは宮城から来ていた13歳から18歳の男女26人を“深夜徘徊”で補導しました。
補導された子どもたちの中には行方不明届を出されていたり、市販薬を酒で飲んでしまったと思われる状態で救急搬送された少女もいたようです」

シネシティ広場。現在はトー横という呼称のほうが認知度は高い
シネシティ広場。現在はトー横という呼称のほうが認知度は高い
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この一斉補導から約2週間後、記者が現地に向かってみると、相変わらずたむろする少年少女の姿は多く、そこには今までと何も変わらないトー横の日常が広がっていた。
ガードレールにもたれる少年に声をかけると、自らを「今のトー横の王」と名乗る18歳の少年は、日々の生活をこう説明してくれた。

「埼玉出身ですが、高校卒業後に家出してきました。
寝るとこは歌舞伎町のネカフェやラブホなど毎日違います。そのお金ですか? 僕のことを推してくれる女の子が連れてってくれるんです。なんならお小遣いをくれる子もいますよ。
これは“顔面”、“性格”、“色恋”の3つが揃ってなきゃできません(笑)」