アルゼンチンタンゴと長いお付き合いをしたい
社交ダンスだけをやっていたころは、どうしても競技として向き合わないといけないという気持ちが強くて、とにかく一生懸命だったんです。でも、アルゼンチンタンゴをやるようになって、自然と心に余裕が持てるようになってきました。
フィギュアスケートも、競技だとどうしても技術、技術、技術と突き詰めるから楽しめなくなっちゃうけど、逆にアイスショーだと自分の表現したいことができるんです。だから、私はもともとアイスショーのほうが好きでした。
アルゼンチンタンゴを通して得られた経験が、きっと競技として取り組む社交ダンスやそのほかのことにも活かされると信じて頑張ろうと思います。
写真集を出したのが9年ほど前。そこから芸能活動の幅が広がりました。テレビ番組にもたくさん出させていただいたし、舞台にも挑戦しました。興味のあることをひと通りやってみた結果、自分はやっぱり表現することが好きなんだと実感できたから、社交ダンスをやるようになって。
その社交ダンスがいま、アルゼンチンタンゴにつながっています。アルゼンチンタンゴもこれから先、何十年と続けていけるものなので、長いお付き合いをしたいなと思います。もしかしたら、「アルゼンチンの男性と結婚して、アルゼンチンに住むことにしました」という可能性もあるかもしれませんね(笑)。
今回の舞台で踊る3曲のうち2曲は「男女のドロドロとした恋愛の駆け引き、いざこざ」みたいなものを表現した曲。もう1曲は明るいハッピーな曲です。アルゼンチンタンゴ留学で得た経験を生かして、以前よりも気持ちが伝わる踊りができたらと思っています。
取材・文/浅田舞