個人の仕事も常にグループと
事務所を背負って臨む

――今回の作品を通して、つかめたものはありますか?

すごく感覚的な人間なので、言語化するのが苦手なんですけど……あります。絶対にあるのは確かなんですよ。自分じゃない人の人生を生きるというのは、言葉じゃ形容できない不思議な感覚でした。

――同世代の俳優も多い現場だったと思いますが、いかがでしたか?

刺激になりましたね。久間田(琳加)さんはストイックで、監督とのコミュニケーションを積極的にとってましたし、どう努力するかということを常に考えている方だったので、負けてられないなと、いい刺激をもらいました。

(萩原)利久くんと浅川(梨奈)さんに関しては、同年代とはいっても役者としてキャリアも長いプロフェッショナルな方たちなので、困ったときには話も聞いてくれたしアドバイスもしてくれて、リスペクトしています。

――印象に残っているアドバイスはありますか?

恋愛作品って距離感が難しいなって思ったんです。観てる人たちをドキドキさせる方法がわからないなと思って、普段どうやってやっているのか聞いたりしました。

すごくいろいろなアプローチの仕方があるということを教えていただいて。撮影中に選択肢をたくさんいただきました。

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――昨年はドラマ「トモダチゲームR4」があり、今年3月にはミュージカル「ルーザーヴィル」に出演されています。演技のお仕事が続いていますね。

お芝居は楽しいしやりがいがあります。やるたびに人生も感情も豊かになると感じているので、今後も機会をいただけたらぜひぜひやっていきたいですね。

――演技ではグループを離れての個人仕事となる場合が多いですが、何か意識していることは?

グループ、事務所を背負っていることは意識していて、恥ずかしくないような人間でいようとは思っています。いつもよりもちゃんとしていようっていう意識は持つようにしています。

――個人仕事を通して成長を感じている部分はありますか?

自分自身の成長はなかなか実感できないんですけど、共演者さんとかスタッフさんと「あ、久しぶり!」って言える日がきたときには嬉しいなと思いますね。「2回目だね!」とか。

それをもっともっと増やせるようにしていきたいなと思います。


取材・文/あまのさき 写真/©2023 「おとななじみ」製作委員会

『おとななじみ』(2023)日本 1時間53分

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青山 春と加賀屋楓は、4歳の時から隣に住む“おさななじみ” 。

お互い一人暮らしを始めた24歳の2人は、結局今も住んでいるのは同じアパートの隣の部屋。楓は20年もの間ハルを想い続けているが、そのハルは楓の気持ちに全く気付く様子はなく、楓はハルの世話を焼きすぎて最早オカン化してしまっている。

進展しない関係に業を煮やした楓は、同じくおさななじみの伊織と美桜に相談し、ハルをあきらめることを決意。しかし、決意したものの、ズルズルとハルをあきらめきれない楓に、伊織が大人の男として優しく接する。

そして、実は伊織は楓のことが小学生のころから好きだったと告げる。急接近する楓と伊織の様子を目の当たりにして、動揺するハル。鈍感ながらも、自分の本心に気づき始めるが、ハルは楓の亡き母親と交わした約束を純粋がゆえに、頑なに守っていた―

20年間の片思い、“おさななじみ”のふたりの恋は、“おとななじみ”のまま? ついにハッピーエンドを迎える?

出演:井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.) 久間田琳加 萩原利久 浅川梨奈
原作:「おとななじみ」中原アヤ(集英社マーガレットコミックス刊)
監督:髙橋洋人
脚本:吉田恵里香

5月12日(金)より全国公開
配給:東映
公式サイト: https://otonanajimi-movie.jp/
©中原あや/集英社  ©2023 「おとななじみ」製作委員会