個性がダブらず、ハイレベルで審査できない

――90年代以降はバラエティ番組で女性芸人が活躍することが当たり前になりました。女性芸人のイメージをガラッと変えたのは渡辺直美さんだ思うのですが、いかがですか?

久本 渡辺直美ちゃんはファッションリーダーでもあり、インスタグラムの女王でもあり、まさに新しい時代ですよね。自分のブランドを作ったり、アメリカ行ったり、すごいことやと思います。

――久本さんは『笑っていいとも!』(フジテレビ)で、渡辺直美さんがデビュー当初にやっていた「いいとも少女隊」の頃から共演してますよね。

久本 そうやねん。その頃はまだ才能を発揮しきれていなかったけど、いつの間にか上のほうに行って。アメリカに行こうというチャレンジ精神が素晴らしいですよ。私があと20歳若かったら、ついて行ってるな(笑)。

――久本さんは『THE W』の審査員もされていましたが、最近の女性芸人のネタをどう見られていますか?

久本 審査できないです。それぞれ個性があって面白いから。みんな違うネタやねん。だから好みになってしまうし。ヨネダ2000にしたって、天才ピアニストにしたって、Aマッソにしたって、自分たちが面白がっていることをちゃんと持っていて、それを表現できる頭の良さを感じます。個性もダブっていないのがすごいし、レベルが高いわ。

――WAHAHAに近いネタをやっているコンビはいますか?

久本 オダウエダなんて、本当にWAHAHAがやっていることに近いですよ。独特の世界観で小道具を使って。決して表現力はそんなに上手じゃないじゃないですか。「○○してる~」とか「○○や~」とか言うてるけど。それがまた独特の面白さがあってね。