「強引な勧誘活動もしました」

「親の寄付額は4000万円以上」「家は宗教ハウス」・・・長井秀和が今だから語れる創価学会の「宗教2世問題」_3

――教えに対する違和感は、いつぐらいから持ち始めたんですか?

小学校高学年とか中学生ぐらいから、ちょっとおかしいなというのはありました。ただ、創価学会って、創価学会と公明党とを2つ持っていて、社会的に大きな影響力のある宗教団体じゃないですか。

世間的な評価はいろいろあるけど、日本では最大勢力の宗教団体でしょ。だから宗教の教義というより、宗教団体の規模とか影響力に対して、すごいと思っていました。

教義は日蓮っていう人の経典を使うんですけど非常に興味深い教えなので、私は池田大作がどうとかより、経典を読むのが好きでした。

――長井さんは学校も創価学会が運営するところに通われていたんですもんね、小学校3年生から中学、高校、大学まで。どうして違和感を持ちながらも進学したんですか?

私は小学校のときにお受験をしたんですけれども、それ以降お受験していないんです。だからお受験の大変さが免除されているのは、子どもながらに少し楽だなというのがありました。あとは創価カルチャーというか、創価で生きている人たち同士の繋がりもあったので、小中高大と行ってしまったところもありますね。

――ご自身は信仰されていたときに、どんな宗教活動をされていたんですか?

18歳から20歳ぐらいまでの2年間が一番学会活動をしたと思うんですけど、結構楽しかったんですよね。18歳くらいだと車も乗りだすし、活動の範囲がグッと広がる。そうすると、いわゆる折伏っていう勧誘活動の部隊に組み込まれるんです。それでアルバイトで知り合った人とかに勧誘活動をしたり、選挙活動のほうも頑張るわけですよ。無茶するんですよね。

言うなら「地下組織の活動家」っていう感覚ですね。まだ学会に入っていないやつがいるぞと聞いたら、待ち伏せしたりとかね。夜中に友達が帰ってくるのを待ち伏せして創価学会に入れてやろうとか、ちょっと強引な勧誘活動ですね。

「池田大作先生にお応えする戦いなんだ」みたいな思いがあるので、やってることが全て正当化される。オウム真理教の信者とか、旧統一教会の信者とかでも、ちょっと荒っぽいことをしちゃう人がいるじゃないですか。そういうのも同じ感覚なんだろうなとはちょっと思いましたね。

――20歳以降は熱心に活動されなくなったそうですが、それはなぜですか?

私が学会の責任職に就いていなかったので、就職活動とか学校での活動を頑張ってくださいという感じでした。社会人になってお笑い芸人になってからは、周りに学会員があんまりいなかったので、幽霊会員みたいな感じでほとんど学会活動はしなくなったのが実態ですね。