スマホとの「2台持ち」をおすすめする理由
スマホでの音楽リスニングが主流となった今、スマホとウォークマンを「2台持ち」するメリットは大きく2つあると筆者は考えます。
1つは、スマホのバッテリー消費が抑えられること。音楽再生をウォークマンに任せればスマホのバッテリーにかかる負担が減り、Webのチェックやメッセージなど通信の用途に、余裕を持ってスマホを活用できます。モバイルバッテリーよりも、約113gの軽いウォークマンのほうが持ち運びにも適しているでしょう。
2つ目は、音質の向上がYouTubeなどの動画配信サービスのナレーション、効果音の「聴きやすさ」にも効いてくることです。ウォークマンにはさまざまなアプリをインストールできるので、筆者はYouTubeで海外のニュースチャンネルを見ながら英語を学習する用途にウォークマンがとてもフィットしていると感じました。
ウォークマンでAndroidのアプリの通知機能をオフにすれば、通話やメッセージの着信に集中を奪われることなく、スマホよりもさらに深くコンテンツの視聴にのめり込むことができます。
ソニー株式会社でウォークマンの商品企画を担当する田中光謙氏は、音楽などコンテンツ再生の専用機であるウォークマンのメリットや、スマホに負けないところについて次のようにコメントしています。
「一度聴けば誰にでも違いがわかる高音質が最大の特長です。特に有線接続で高音質に音楽を楽しむためのアナログオーディオ回路にはハイレゾ対応ウォークマンの上位機種であるZX/WM1シリーズで培われた高音質技術のコア部分がしっかりと継承されています。
ほかにもポケットに入れた状態でも音楽操作できる物理ボタン搭載など、最近のスマホでは省略されがちなハードウェアをしっかり備え、幅広いリスニングスタイルに応えられるようにしています。バッテリーや内蔵ストレージ、microSDカードを音楽再生専用に使えることも専用機ならではのメリットです」(田中氏)
4万円台から購入できるソニーの新しいウォークマンAシリーズを試してみると、多種多様なコンテンツを「いい音で楽しむ」ことの面白さが実感できると思います。
スマホはエンタメから通信、モバイル決済まで、多くのことがこなせるオールラウンダー的なデバイスで、日常生活に欠かせないものになりました。今後はそのスマホを中核として、「音楽を聴く」「VRの世界に飛び込む」といった“一歩踏み込んだ体験”を味わうために、ウォークマンのような専用デバイスと組み合わせて使うスタイルにも注目が集まりそうです。
文/山本敦