「しゃぼん玉で遊んでいたら怒鳴られた…」

とはいえ、3年ぶりに迎えた“行動制限のない年末年始”、帰省や初詣など、家族とともに外出した子どもは多い。加えて、こんな心配もある。

「6歳になった子どもが、駅の階段やエスカレーターで必ず手すりを触ります。目を離せばすぐにあちこちベタベタ触る。心配で『やめなさい』とつい声を荒げてしまいます。コロナウイルスは弱毒化したと聞きますが、大丈夫なのでしょうか」(横浜市・40代主婦)

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スーパーや飲食店などの入口にアルコール消毒のポンプが置いてあるが、以前に比べ手を消毒する人は減っているようにも思える。大人の意識や行動も変化しつつある今、子どもにどう注意するべきか。

「新型コロナもインフルエンザも、ウイルスが付着しているものを触り、その手を洗わずに鼻や口などの粘膜を触ったり、目を擦ったりすることが感染のリスクになります。したがって、子どもさんへは『何も触らないで!』と注意するのではなく、指先を舐めたり鼻をほじったり、目を擦ったりさせないことが大事です。また、家に帰ってきた時のうがい、手洗いも徹底させてください。ご飯やおやつを食べる前も同様です」(清益医師)

また、子どもを公園で遊ばせている際に、別の心配を抱く親御さんも。杉並区在住の30代主婦は困惑しながらこう話す。

「お正月休みに4歳の子どもと公園へ行き、しゃぼん玉を吹かせて一緒に遊んでいたところ、ジョギングで通りかかった中年男性にしゃぼん玉があたってしまいました。すると『そんなものフーフー吹いて、コロナでも感染ったらどうするんだ!』と、ものすごい勢いで怒られてしまいました。また、明らかに嫌そうな顔をして離れていく高齢者や子ども連れの家族もけっこういます。実際に、吹いたしゃぼん玉があたることで、感染することはあるのでしょうか」

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しゃぼん玉液販売会社の担当者によれば、「しゃぼん玉液には界面活性剤が含まれており、その中でウイルスは薄まるのではないか、と考えております。ですが実際にウイルスについての実験はしておりませんので、明確なお答えはできない状況です」とのこと。

前出の清益医師はこう話す。

「界面活性剤は洗剤や石鹸などにも含まれている成分です。界面活性剤の表面状で、ウイルスがどの程度で不活性化するかはわかりませんが、感染者が吹いたしゃぼん玉が当たることで感染するリスクが絶対にないとは言い切れないものの、非常に低いかと思います。怒ってきた人はきっと、唾液がそのまま飛んできたかのように感じたのでしょう。また、屋外であれば大気が循環していますし、吐いた息もすぐに薄まっていきますので、さほど気にする必要はないかと思います」